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医療コラム

T先生!発作性心房細動の治療について教えて|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!発作性心房細動の治療について教えて

(UpToDateをもとに、一部AIを使って作成しました)『Paroxysmal atrial fibrillation』『Atrial fibrillation: Catheter ablation』『Maintenance of sinus rhythm in atrial fibrillation: Catheter ablation versus antiarrhythmic drug therapy』

“UpToDate(アップ・トゥ・デート)”とは、多数の専門医が執筆を担当し、最新のエビデンスに基づいて作成された信頼性の高い臨床情報源です。

 

たろうくん「T先生!僕のおばさまが、病院で発作性心房細動と言われたんだって。これってなに?」

 

T先生「発作性心房細動(Paroxysmal Atrial Fibrillation, PAF)は、心臓のリズムが不規則になる状態の一つだよ。発作的に起こって、7日以内に自然に治ったり、治療で治るんだ。心房細動は、心臓の上部の心房が正常に収縮せずに震えるような動きをするから、血液の流れが悪くなるんだ。」

 

たろうくん「どれくらいの人がなるの?」

 

T先生「発作性心房細動は、60歳以上の人の4%以上が経験する、とても一般的な不整脈だよ。心房細動の中でも、発作性心房細動は全体の25%から62%を占めるんだ。」

 

たろうくん「どうして発作性心房細動になるの?」

 

T先生「原因は色々あるけど、年齢、高血圧、心臓の構造的な問題、そして睡眠時無呼吸症候群が主なリスク要因だよ。また、心臓の特定の部位から不規則な電気信号が発生することも原因の一つなんだ。」

 

たろうくん「症状はどんな感じ?」

 

T先生「症状は人によって違うけど、多くの人が動悸(心臓が速く、強く鼓動する感じ)、息切れ、めまい、疲れやすさを感じるんだ。また、一部の人は症状がないこともあるよ。」

 

たろうくん「治療はどうするの?」

 

T先生「治療方法は色々あるけど、大きく分けると薬物療法と非薬物療法があるよ。薬物療法には、心拍数をコントロールする薬や抗凝固薬(血液をさらさらにする薬)が使われるんだ。非薬物療法では、カテーテルアブレーションが効果的だよ。」

 

たろうくん「カテーテルアブレーションって何?」

 

T先生「カテーテルアブレーションは、細い管(カテーテル)を使って心臓の特定の部位を焼くことで、不規則な電気信号を発生させる部分を取り除く治療法なんだ。これによって、心房細動を治すことができるよ。」

 

たろうくん「僕のおばさまは、病院の先生にアブレーションを早くやったほうがいいって言われたんだけど、、、?」

 

T先生「いい質問だね。確かに、心房細動が始まってからあまり時間が経ってないほうが、アブレーションはうまくいきやすいんだ。でも、アブレーションにも危ない部分があるから、早ければいいってわけじゃないんだよ。人それぞれで、年齢や症状、心臓の調子、他の病気があるかどうかを見て決めるんだ。だいたいは、お薬が効かなかったり、副作用が出たりしたときに、早めにアブレーションを考えるんだよ。」

 

たろうくん「アブレーションって危険なの?」

 

T先生「ちょっとだけ危ない部分はあるんだ。たとえば、心臓の周りに水がたまったり、脳に血が行かなくなったり、肺の血管が細くなったりすることがあるんだよ。でも、そういう大きな問題が起きるのは100人に1人もいないくらい少ないんだ。ほとんどの場合は安全にできるよ。アブレーションの危険と、心房細動で困ることを比べて、どうするか決めるんだ。」

 

たろうくん「成功率はどのくらい?」

 

T先生「発作性心房細動の場合、1回手術をすると、10人のうち7人くらいが1年後も心臓のリズムが正常になっているんだ。2回目の手術をすると、10人のうち9人くらいまで良くなるよ。でも、長く続いている心房細動だったり、心臓が大きくなっていたりすると、うまくいきにくくなるんだ。それに、一度よくなっても、また心房細動が出てくることもあるから、時々病院に来て確認する必要があるんだよ。」

 

たろうくん「治療後はどうなるの?」

 

T先生「治療後は、多くの人が症状から解放されるよ。ただし、再発の可能性もあるので、定期的なフォローアップが重要なんだ。また、生活習慣の改善(例えば、適度な運動やバランスの取れた食事)も再発防止に役立つよ。」

 

たろうくん「ありがとう、T先生!おばさまにも伝えておくね!」

 

T先生「どういたしまして、たろうくん。いつでも質問してね!」