ヘッダー画像

医療コラム

T先生!過敏性腸症候群の治療って、薬より食事のほうが効果的なの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!過敏性腸症候群の治療って、薬より食事のほうが効果的なの?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Nybacka S, Törnblom H, Josefsson A, Hreinsson JP, Böhn L, Frändemark Å, Weznaver C, Störsrud S, Simrén M. A low FODMAP diet plus traditional dietary advice versus a low-carbohydrate diet versus pharmacological treatment in irritable bowel syndrome (CARIBS): a single-centre, single-blind, randomised controlled trial. Lancet Gastroenterol Hepatol. 2024 Jun;9(6):507-520. doi: 10.1016/S2468-1253(24)00045-1. Epub 2024 Apr 18. Erratum in: Lancet Gastroenterol Hepatol. 2024 Jun;9(6):e9. PMID: 38643782.

 

たろうくん「T先生、友達のお姉ちゃんが、最近お腹の調子が悪くて、過敏性腸症候群かもしれないんだって。どんな治療があるの?」

 

T先生「そうか、たろうくん。過敏性腸症候群は腹痛や下痢、便秘などの症状が出る病気だね。治療には薬を使う方法と、食事療法という方法があるんだ。」

 

たろうくん「へえ、食事でも治るんだ。どんな食べ物がいいの?」

 

T先生「最近の研究で、低FODMAP食という食事法が症状を和らげるのに効果的だとわかってきたんだ。FODMAPっていうのは、小腸で吸収されにくくて大腸で発酵しやすい糖類のことなんだけど、乳製品や小麦、果物、野菜に含まれているんだ。これを控えめにする食事法なんだよ。」

 

たろうくん「FODMAPか。覚えにくい名前だなあ。他にはどんな食事法があるの?」

 

T先生「もう一つは、糖質制限食っていって、食物繊維をたくさん取りつつ、炭水化物は控えめにする食事法なんだ。あとは、ゆっくり時間をかけて食べたり、一回の食事の量を減らして回数を増やしたり、刺激物を控えたりするのも良いみたいだよ。」

 

たろうくん「薬と比べると、食事療法ってどれくらい効果があるの?」

 

T先生「スウェーデンの研究では、294人の過敏性腸症候群の患者さんを3つのグループに分けて、薬の治療、低FODMAP食、糖質制限食で比べたんだけど、4週間後に症状が改善したのは、低FODMAP食が76%、糖質制限食が71%、薬が58%だったんだ。だから食事療法の方が、薬よりも効果が高かったんだよ。」

 

たろうくん「なるほど。でも食事療法って大変そうだなあ。」

 

T先生「そうだね。低FODMAP食は制限が厳しくて続けるのが大変だし、自分に合わない食品を一つずつ試していく必要があるから、すぐには効果が出ないかもしれない。でも、お医者さんと相談しながら、自分に合った食事法を見つけていくのが大切だと思うよ。」

 

たろうくん「わかった!食べ物で治せるなんて、驚きだなあ。T先生、ありがとう!」

 

T先生「どういたしまして。たろうくんが少しでも楽になりますように。一緒に頑張ろうね。」