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医療コラム

T先生!子どもを産んだ女性は骨粗鬆症になりやすいの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!子どもを産んだ女性は骨粗鬆症になりやすいの?

(UpToDateをもとに、一部AIを使って作成しました)『Epidemiology and etiology of premenopausal osteoporosis』

“UpToDate(アップ・トゥ・デート)”とは、多数の専門医が執筆を担当し、最新のエビデンスに基づいて作成された信頼性の高い臨床情報源です。

 

たろうくん「ねえT先生、この前お母さんが足をぶつけて整形外科に行ったら、骨密度が低いって言われたんだ。それでスゴく心配してて・・・いま赤ちゃんに母乳をあげてるんだけど、その影響もあるの?」

 

T先生「それは心配だったね、たろうくん。妊娠と母乳育児は確かに骨に影響を与えることがあるんだ。でも、心配しすぎることはないよ。」

 

たろうくん「へー、どんな影響があるの?」

 

T先生「まず妊娠中は、お母さんの体が赤ちゃんにカルシウムを送るから、少し骨が弱くなることがあるんだ。でも、これはほんの少しで、3〜5%くらいの骨密度の低下だよ。」

 

たろうくん「えっ、骨が弱くなるの?大丈夫なの?」

 

T先生「心配しなくても大丈夫だよ。妊娠中の骨の変化はごく普通のことで、ほとんどの場合問題ないんだ。それに、中には骨密度が変わらない人もいるんだよ。」

 

たろうくん「ふーん。じゃあ、母乳をあげてる時はどうなの?」

 

T先生「母乳育児の時は、もう少し大きな影響があるんだ。3〜6ヶ月の間に、3〜10%くらい骨密度が下がることがあるよ。これは、赤ちゃんにカルシウムを送るためなんだ。」

 

たろうくん「えー!そんなに下がっちゃうの?」

 

T先生「そうなんだ。でも、面白いことに、母乳をやめると骨密度は元に戻っていくんだよ。完全に戻るまでに18ヶ月くらいかかることもあるけどね。」

 

たろうくん「よかった!でも、なんで骨密度が下がるの?」

 

T先生「それはね、お母さんの体の中でホルモンの変化が起きるからなんだ。特に、PTHrPというホルモンが骨からカルシウムを出すのを助けるんだよ。」

 

たろうくん「へー、体って不思議だね。でも、骨が弱くなったら折れちゃわないの?」

 

T先生「そうだね、心配になるよね。でも、ほとんどの場合は大丈夫なんだ。実は、妊娠や母乳育児を経験したお母さんが、年を取ってから骨折しやすくなるということはないんだよ。」

 

たろうくん「そうなんだ!でも、たまに問題が起きることもあるの?」

 

T先生「そうだね、とても珍しいけど、妊娠授乳関連骨粗鬆症(PLO)という状態になることがあるんだ。これは、妊娠中や産後すぐに骨折が起きてしまう病気なんだよ。」

 

たろうくん「えっ、それって怖いね。どのくらい珍しいの?」

 

T先生「本当に珍しいんだ。10万人の出産で4〜46人くらいしか起きないんだよ。」

 

たろうくん「ふぅ、それならお母さんも大丈夫かな。でも、なんでPLOになっちゃうの?」

 

T先生「原因はいろいろあるんだ。遺伝的な要因や、他の病気が隠れていることもあるし、原因がわからないこともあるんだよ。でも、多くの場合は時間が経つと良くなっていくんだ。」

 

たろうくん「なるほど。じゃあ、お母さんたちはどうすればいいの?」

 

T先生「まず、心配しすぎないことが大切だよ。普通に妊娠や母乳育児をしても、ほとんどの場合は問題ないんだ。でも、気になることがあれば、すぐに医者に相談するのがいいね。あと、カルシウムをしっかり取ったり、適度な運動をしたりするのも良いことだよ。」

 

たろうくん「わかった!ありがとう、T先生。お母さんにも教えてあげるね!」

 

T先生「そうだね。お母さんの健康が一番大切だから、みんなで支えてあげようね。」