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医療コラム

あちこちの関節が痛む(多関節痛・多関節炎)|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

あちこちの関節が痛む(多関節痛・多関節炎)

あちこちの関節が痛む(多関節痛・多関節炎)

 

この症状について

受診の目安

考えられる主な原因

自宅でのケア方法

よくある質問(Q&A)

この症状について

 

関節痛は、関節に感じる痛みや不快感のことです。単なる痛みだけの場合と、腫れや熱を伴う炎症がある場合があります。

 

どんな状態か

関節を動かすと痛む、じっとしていても痛む、関節が腫れている、熱をもっているなど、様々な症状が現れます。朝に指が曲げにくい「朝のこわばり」を感じることもあります。

 

どんなときに起こりやすいか

– 運動や作業の後

– 天候の変化(特に低気圧や雨の時)

– 長時間同じ姿勢を続けた後

– 年齢とともに徐々に

– 感染症の後

 

症状の種類と特徴

1. 炎症性の関節痛

– 腫れ、熱感、発赤を伴う

– じっとしていても痛む

– 朝のこわばりが強い

 

2. 非炎症性の関節痛

– 腫れや熱感は少ない

– 動かすと痛む

– 使い過ぎで悪化

 

年齢や性別による特徴

– 若い方:スポーツや外傷による急性の痛み

– 中年以降:徐々に進行する変形性関節症

– 高齢者:複数の関節に症状が出やすい

– 女性:ホルモンの影響で更年期以降に増加

 

受診の目安

 

すぐに救急車を呼ぶべき症状

– 強い痛みと共に38度以上の発熱がある

– 関節が著しく腫れて動かせない

– 事故や転倒後に激しい痛みがある

– 関節が明らかに変形している

 

できるだけ早く受診すべき症状

– 痛みで眠れない

– 複数の関節が同時に腫れる

– 原因不明の発熱が続く

– 体重が急に減少する

– 皮膚に原因不明の発疹がある

 

通常の受診が必要な場合

– 2週間以上痛みが続く

– 徐々に症状が悪化している

– 市販薬で改善しない

– 日常生活に支障がある

 

様子を見ても良い場合

– 運動後の一時的な痛み

– 軽い違和感程度

– 休息で改善する

– 市販薬で対応できる

 

受診する診療科

– 整形外科:外傷や変形性関節症

– リウマチ科:複数の関節痛や炎症

– 内科:原因不明の関節痛

– 救急科:急性の激しい痛み

 

考えられる主な原因

 

よくある原因

1. 変形性関節症

– 年齢とともに軟骨が擦り減る

– 負担のかかる関節に多い

– じわじわと進行する

 

2. 関節リウマチ

– 免疫系の異常で関節が炎症

– 複数の関節が同時に痛む

– 早期発見が重要

 

3. 痛風

– 尿酸値が高くなることで起こる

– 突然の激痛が特徴

– 主に足の親指の付け根に起こる

 

生活習慣との関連

– 肥満:関節への負担増加

– 運動不足:筋力低下で関節負担

– 偏った姿勢:特定の関節に負担

– 食生活:痛風などのリスク上昇

 

注意が必要な原因

– 感染症による関節炎

– 自己免疫疾患

– 骨折や靭帯損傷

– がんの転移

 

自宅でのケア方法

 

すぐにできる対処法

– 冷やす:発症直後の腫れている場合(1日目まで)

– 温める:慢性的な痛みの場合

– 痛む部分を休ませる

– 市販の湿布を貼る

 

生活上の注意点

1. 負担を減らす工夫

– 正しい姿勢を心がける

– 重いものを持ちすぎない

– 適度な休憩をとる

 

2. 環境の調整

– 寝具や椅子の高さ調整

– 滑り止めマットの使用

– 手すりの設置

 

市販薬の使用方法

– 消炎鎮痛剤:炎症を抑える

– 湿布:局所的に使用

– 飲み薬:医師に相談して選ぶ

 

よくある質問(Q&A)

 

Q1:どんな場合に救急受診が必要ですか?

A:以下の症状がある場合は、すぐに受診してください。

– 38度以上の熱と激しい関節痛がある

– 関節が著しく腫れて真っ赤になっている

– 動かすことができないほどの激しい痛みがある

– 事故や転倒後に激しい痛みがある

 

Q2:市販薬の使い方で気をつけることは?

A:以下の点に注意して使用してください。

– 説明書の用量・用法を守る

– 胃が弱い人は食後に服用する

– 長期使用は避ける(2週間以上の使用は要注意)

– 他の薬との併用に注意する

 

Q3:仕事や学校生活はどうすれば良いですか?

A:症状の程度に応じて以下の対応を検討してください。

– 激しい痛みがある場合は休養をとる

– デスクワークの場合は1時間ごとに軽い運動をする

– 重い物を持つ作業は避ける

– 必要に応じて上司や学校に相談する

 

Q4:予防のために気をつけることは?

A:日常生活で以下の点に気をつけましょう。

– 適度な運動で筋力をつける

– 正しい姿勢を保つ

– 十分な休憩をとる

– バランスの良い食事を心がける

– 適正体重を維持する