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医療コラム

T先生!「笑う」ことって、本当に体にいいの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!「笑う」ことって、本当に体にいいの?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Tamada Y, Saito M, Ohira T, Shirai K, Yamaguchi C, Hasebe K, Kondo K, Osaka K, Takeuchi K. Frequency of laughter and depression onset among older adults: A 6-year longitudinal study from the Japan Gerontological Evaluation Study. J Affect Disord. 2026 Jan 1;392:120209. doi: 10.1016/j.jad.2025.120209. Epub 2025 Sep 4. PMID: 40914520.

 

📢 T先生!「笑う」ことって、本当に体にいいの? 😆


たろうくん

「T先生!よく『笑う門には福来る』って言うけど、あれって本当なのかな?特におじいちゃんやおばあちゃんがよく笑うと、元気になるって聞くけど…。」

T先生

「お、たろうくん、いいところに気がついたね!まさにその『笑い』が、特に高齢者の心の健康にどう影響するかを調べた、日本の大きな研究が最近発表されたんだよ 。」

たろうくん

「えっ、そうなの!?どんな研究か教えて!」


🧠 笑いと心の健康を調べた、すごい研究

T先生

「うん!これはね、日本に住んでいる65歳以上の高齢者、なんと32,666人もの人たちに協力してもらった、とっても大規模な研究なんだ。」

たろうくん

「3万人以上!すごい人数だね!」

T先生

「そうだろ?まず2016年にみんなの健康状態を調べて、その3年後の2019年に『あなたは普段、どれくらい声に出して笑いますか?』って質問に答えてもらったんだ 。」

たろうくん

「笑う頻度かぁ。ぼくは『ほぼ毎日』かな!」

T先生

「いいね!その質問では、たろうくんみたいに『ほぼ毎日』笑う人から、『週に1~5日』、『月に1~3日』、そして『まったくないか、ほぼない』っていう4つのグループに分けたんだ 。」

たろうくん

「ふむふむ。」

T先生

「そして、そこからさらに3年後の2022年まで、つまり合計6年間みんなを追いかけて 、2016年の時点ではうつ病じゃなかった人が、新しくうつ病になっていないかを調べたんだよ 。」

たろうくん

「6年間も!それで、どうだったの?」


😥 笑いが少ないと、うつ病になりやすい…?

T先生

「それがね、はっきりとした関係が見えてきたんだ。まず、この研究の期間中に、新しくうつ病になってしまった人は4,805人いたんだ。これは、参加してくれた人全体の14.7%にあたるんだよ。」

たろうくん

「うーん、100人いたら14人かぁ。少なくないね…。」

T先生

「そうだね。そこで、笑う頻度と比べてみたんだ。一番よく笑う『ほぼ毎日』笑う人たちを基準(1倍)として、他のグループがどれだけうつ病になりやすかったかを見ると…」

たろうくん

「ごくり…。」

T先生

「一番笑う頻度が低い、『まったくないか、ほぼない』と答えた人たちは、『ほぼ毎日』笑う人たちに比べて、うつ病になるリスクがなんと1.49倍も高かったんだ 📈 。」

たろうくん

「い、1.49倍!?ほぼ1.5倍じゃない!そんなに違うの!?」

T先生

「そうなんだ。びっくりだよね。さらに、『月に1~3日』しか笑わない人でも1.26倍 9999、『週に1~5日』笑う人でも1.25倍 、うつ病になるリスクが高かったんだ。」

たろうくん

「えーっ!週に何回か笑ってても、毎日笑う人に比べるとリスクがあるんだね…。」

T先生

「うん。この研究では、笑う回数が少なくなればなるほど、うつ病のリスクが階段を上るようにだんだん高くなっていくっていう、とってもはっきりした関係(用量反応関係っていうんだ)が確認されたんだ。」


🤔 なんで「笑い」がうつ病予防になるの?

たろうくん

「でも、なんで笑うだけでそんなに心にいいんだろう?不思議だなあ。」

T先生

「それには、ちゃんと理由が考えられているんだよ。笑うことには、体と心の両方にいい作用があるんだ。」

T先生

「まず、体への作用だけど、笑うとストレスを感じた時に出るホルモンを減らしてくれることがわかっているんだ 。まさにストレス解消だね。それに、病気と戦ってくれる免疫の力を高める効果も報告されているんだよ 。」

たろうくん

「へぇ~!笑うだけで体が元気になるんだ!」

T先生

「心の面もすごく大事でね。たろうくんは、どんな時に一番笑う?」

たろうくん

「うーん、やっぱり友達とふざけてる時とか、家族でテレビ見てる時かな?」

T先生

「そう!笑いって、人とのコミュニケーションの中で生まれることが多いよね 。おしゃべりしたり、一緒に何かを楽しんだりする中で笑い合うことで、人とのつながりが強くなるんだ 。」

T先生

「そういう『つながり』があると、孤独を感じにくくなるし、困った時に助けてもらえるっていう安心感にもつながる 。それが心を強くして、うつ病から守ってくれるんじゃないかと考えられているんだよ。」


👨‍👩‍👧‍👦 毎日を笑顔で過ごすヒント

たろうくん

「なるほど~!じゃあ、おじいちゃんやおばあちゃんにも、もっともっと笑ってほしいな!どうしたらいいかな?」

T先生

「この研究が調べているのは、無理やり『ワッハッハ』って笑う練習(意図的な笑い)じゃなくて、日常生活の中での自然な笑い(自発的な笑い)なんだ 。だから、周りの人が『笑って!』って言うより、自然と笑顔になれる時間を増やすのが一番だね。」

たろうくん

「自然な笑いかぁ。」

T先生

「そう。例えば、たろうくんが今日学校であった面白い話をおじいちゃんたちにしてあげるだけでも、素敵な笑いのプレゼントになるよ。一緒にコメディ番組を見るのもいいね。」

T先生

「それに、おじいちゃんやおばあちゃんが、趣味のサークルとか、地域の集まりみたいな社会参加の場に出かけるのも、すごくいいんだ 。お友達と会っておしゃべりすれば、自然と笑う機会も増えるからね 。」

たろうくん

「そっか!ぼくも、おじいちゃんたちともっとおしゃべりしてみるよ!ありがとう、T先生!」


📝 まとめ!

✅ 日本の高齢者3万人以上を6年間追跡した研究で、「笑い」とうつ病の関係が調べられたよ 。

✅ 「ほぼ毎日」笑う人に比べて、「まったくないか、ほぼない」人は、うつ病発症リスクが1.49倍も高かったんだ 。

✅ 笑う頻度が低ければ低いほど、うつ病のリスクは段階的に高くなる(用量反応関係)ことがわかったよ 。

✅ 笑いにはストレス軽減や免疫力アップの効果があり、人とのつながりを強めて心を元気にしてくれる可能性があるんだ 。

✅ 日常生活の中で、家族や友人とのおしゃべりや社会参加を通じて、自然に笑える機会を増やすことが、うつ病予防につながるかもしれないね 。


meta-description

高齢者やそのご家族へ、「笑い」がうつ病予防に与える影響を解説。日本の3万人規模の研究で、笑う頻度が低いほどリスクが最大1.49倍になることが判明。日常生活で笑顔を増やすヒントもチェック!