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医療コラム

T先生!「亜鉛(あえん)」ってそんなに大事なの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!「亜鉛(あえん)」ってそんなに大事なの?

(下記の指針を元に一部AIを用いて作成しました)

日本臨床栄養学会:亜鉛欠乏症の診療指針2024

 

📢 T先生!「亜鉛(あえん)」ってそんなに大事なの? 🔬


たろうくん

「T先生!こんにちは!最近、お母さんが『亜鉛(あえん)が足りてるかな』って心配してるんだけど、亜鉛ってそんなに大事なものなの?」

T先生

「お、たろうくん、こんにちは!いいところに気が付いたね。亜鉛は『必須微量元素(ひっすびりょうげんそ)』って言って、体にとって“絶対に必要な”栄養素なんだよ。すごく大事なんだ!」


🏭 体の中の「小さな工場長」

たろうくん

「絶対に必要なの? どんな働きをするの?」

T先生

「亜鉛はね、体の中にある300種類以上もの『酵素(こうそ)』っていう、体を作るための機械みたいなものを動かすのに必要なんだ。だから、亜鉛が足りないと、体のいろんな場所で調子が悪くなっちゃうんだよ。」

たろうくん

「300種類!すごいね。調子が悪くなるって、例えばどんな感じ?」

T先生

「よく知られているのは、味が分かりにくくなる『味覚異常(みかく異常)』だね。他にも、皮膚炎(ひふえん)や口内炎ができやすくなったり、髪の毛が抜けたり、キズが治りにくくなったり、免疫力が落ちて感染症にかかりやすくなったりするんだ。」


🕵️ 気づきにくい「かくれ亜鉛不足」

T先生

「でもね、最近お医者さんたちの間ですごく注目されているのが、はっきりした症状が出ていない『潜在性亜鉛欠乏(せんざいせいあえんけつぼう)』なんだ。」

たろうくん

「『かくれ亜鉛不足』ってこと? どのくらいの人がなってるの?」

T先生

「びっくりするかもしれないけど、日本人全体のだいたい**10%から30%**くらい、つまり10人に1人から3人くらいは、亜鉛が足りていない可能性があると言われているんだよ。」

たろうくん

「えー!そんなに!? でも、症状がないなら放っておいてもいいんじゃないの?」

T先生

「それがね、亜鉛不足を放っておくと、将来的に『心筋梗塞(しんきんこうそく)』や『骨粗鬆症(こつそしょうしょう)』なんかの大きな病気のリスクが上がるかもしれないって、研究でわかってきたんだ。だから、症状が出る前に対処できないか、すごく大事な問題になってるんだよ。」


🩺 新しいルールができたよ(2024年改訂)

T先生

「だからね、お医者さんたちが使う『亜鉛欠乏症の診療指針』っていうルールブックが、2024年に7年ぶりに新しくなったんだ。」

たろうくん

「へぇ!どんなふうに変わったの?」

T先生

「まず、診断は血液検査の数字が大事なんだ。血清亜鉛値(けっせいあえんち)っていうんだけど、だいたい80μg/dL以上が普通。でも、60μg/dL未満だと『亜鉛欠乏』、60~80μg/dL未満だと『潜在性亜鉛欠乏(かくれ亜鉛不足)』って分類されるよ。」

たろうくん

「その数字より低かったら、すぐにお薬?」

T先生

「そこが今回のすごく大事なポイントなんだ!今までは、さっき言った味覚がおかしいとか、はっきりした症状がある人じゃないと治療(お薬)の対象になりにくかったんだ。」

たろうくん

「うんうん。」

T先生

「でも、新しいルールでは、亜鉛欠乏のはっきりした症状がなくても、例えば『糖尿病(とうにょうびょう)』や『腎不全(じんふぜん)』、『肝臓の病気』みたいな持病がある人で亜鉛の数字が低い場合は、お薬(亜鉛補充)を考えてもいいよ、となったんだ。そのほうが、元の病気にも良い影響があるかもしれないからね。」


🍽️ 健康的な食事の「落とし穴」

たろうくん

「亜鉛って、食べ物だと牡蠣(かき)に多いって聞いたことあるよ!」

T先生

「その通り!牡蠣やホタテ、お魚、海藻類はすごくいいね。でも、一つ注意点があるんだ。」

たろうくん

「注意点?」

T先生

「うん。体に良いとされている『玄米(げんまい)』や『全粒粉(ぜんりゅうふん)』、『大豆(だいず)』製品には、『フィチン酸(ふぃちんさん)』っていう成分が多く含まれているんだ。このフィチン酸が、亜鉛が体に吸収されるのをジャマしちゃうことがあるんだよ。」

たろうくん

「えっ、じゃあ体に良いものを食べてても、亜鉛不足になっちゃうことがあるの?」

T先生

「そうなんだ。だから、ベジタリアンやヴィーガンの人とかは特に、意識して亜鉛を摂らないと不足しやすいんだ。バランスの良い食事が一番だね。」


⚠️ 薬やサプリの注意点

たろうくん

「なるほどー。じゃあ、ぼくもサプリでいっぱい摂ったほうがいいかな?」

T先生

「あ、それは待って!自己判断でたくさん摂るのは危険だよ。亜鉛は『銅(どう)』っていう別の大事な栄養素と、仲間でありライバルみたいな関係でね。」

たろうくん

「ライバル?」

T先生

「そう。亜鉛を摂りすぎると、今度は『銅欠乏(どうけつぼう)』になって、貧血(ひんけつ)になっちゃうことがあるんだ。」

たろうくん

「えー!難しい!」

T先生

「だから、お医者さんがお薬で治療を始めたら、1~2ヵ月ごとに亜鉛の値を、数ヵ月に1回は銅の値も血液検査でチェックして、バランスが崩れていないか確認することが、新しい指針でも強調されているんだよ。」

たろうくん

「なるほど!なんでも『バランス』が大事なんだね。よくわかったよ、ありがとうT先生!」


📝 まとめ!

✅ 亜鉛は、300種類以上の酵素を動かす「絶対に必要な」栄養素!

✅ 日本人の10~30%は、症状がない「かくれ亜鉛不足」の可能性がある!

✅ 新しいルールでは、症状がなくても「糖尿病」などの持病があると、亜鉛の治療を考えることになったよ。

✅ 玄米や大豆に含まれる「フィチン酸」は、亜鉛の吸収をジャマすることがあるから注意!

✅ 亜鉛を摂りすぎると「銅欠乏」になる危険が。お薬で治療中は、血液検査でバランスをチェックすることが超大事!