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医療コラム

T先生!飛行機の中で病気になったらどうなるの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!飛行機の中で病気になったらどうなるの?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Alves PM, Kumar KR, Devlin J, Nerwich N, Rotta AT. In-Flight Medical Events on Commercial Airline Flights. JAMA Netw Open. 2025 Sep 2;8(9):e2533934. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2025.33934. PMID: 41021228; PMCID: PMC12481225.

 

✈️ T先生!飛行機の中で病気になったらどうなるの? 🏥


たろうくん
「T先生!この前、家族で飛行機に乗ったんだけど、もし飛行機の中で急に病気になったらどうなるのかな?お医者さんもいないし、病院にもすぐ行けないよね?」

T先生
「いい質問だね!実は、84の航空会社77,790件もの飛行機内での医療事態を調べた大規模な研究があるんだよ。飛行機の中での病気について、詳しくわかってきたんだ。」

たろうくん
「えっ、そんなにたくさん!飛行機の中で病気になる人って、結構多いの?」


🛫 飛行機の中での病気、どれくらい起こるの?

T先生
「2022年から2023年の2年間のデータによると、100万人の乗客あたり39件、つまり約212便に1回は何かしらの医療事態が起こっているんだ。」

たろうくん
「へぇ〜!意外と多いんだね。でも、みんな大丈夫なの?」

T先生
「安心して!実は、調べた77,790件のうち、約53%は飛行機の中でアドバイスと治療だけで済んだんだよ。着陸後に病院に運ばれたのは**7.7%で、残念ながら亡くなってしまった方は0.4%(312人)**だったんだ。」

たろうくん
「なるほど。ほとんどの人は軽い症状で済むってことなんだね。」


🤒 どんな病気が多いの?

T先生
「飛行機の中で起こる医療事態で多いのは、神経系の問題が41%、**心臓や血管の問題が27%**なんだ。具体的には、めまいで倒れそうになったり、けいれんを起こしたり、胸が痛くなったりすることが多いんだよ。」

たろうくん
「どうして飛行機の中だと、そういう病気が起こりやすいの?」

T先生
「いい質問だね!飛行機の中は地上より酸素が少ないんだ。高度6,000〜8,000フィート(約1,800〜2,400メートル)の山の上と同じくらいの気圧なんだよ。それに、長時間座りっぱなしだったり、時差があったりすることも体に負担をかけるんだ。」

たろうくん
「そうか!だから酸素が足りなくなったりするんだね。」


👨‍⚕️ お医者さんボランティアが大活躍!

T先生
「飛行機には普通、お医者さんは乗っていないよね。でも、たまたま乗客の中にお医者さんや看護師さんがいると、手伝ってくれることがあるんだ。この研究では、32.9%のケースで医療専門家がボランティアで助けてくれたんだよ。」

たろうくん
「すごい!どんな人が多いの?」

T先生
「医療ボランティアの中では**お医者さんが一番多くて、約20%**のケースで関わっているんだ。面白いことに、お医者さんが手伝ったケースでは、緊急着陸する可能性が約8倍高くなることがわかったんだよ。」

たろうくん
「えっ、お医者さんがいるのに、緊急着陸が増えるの?それって変じゃない?」

T先生
「よく気づいたね!これはね、重症の患者さんのときにお医者さんが呼ばれることが多いからなんだ。お医者さんが診察して『これは危ない!すぐに病院に行く必要がある』と判断するから、結果的に緊急着陸が増えるんだよ。」


🚨 緊急着陸ってどんなとき?

T先生
「緊急着陸は全体の**たった1.7%**のケースでしか起こらないんだ。以前の研究では4〜15%だったから、最近は医療サポートが良くなって、緊急着陸が減ってきているんだよ。」

たろうくん
「どんな病気のときに緊急着陸するの?」

T先生
脳卒中が疑われるときが一番多くて、緊急着陸する可能性が約20倍も高くなるんだ。次に心臓の緊急事態約8倍意識がおかしくなったとき約7倍高くなるよ。」

たろうくん
「緊急着陸って、大変なことなんだよね?」

T先生
「そうだね。予定外の着陸は、お金もかかるし、他の乗客にも迷惑がかかるから、本当に必要なときだけ行われるんだ。でも、人の命には代えられないから、機長さんとお医者さんで相談して決めるんだよ。」


💊 飛行機の中でできる治療

T先生
「飛行機には救急医療キットが積んであるんだ。この研究では、酸素療法が一番多く使われていて、40.8%のケースで使われたんだよ。」

たろうくん
「酸素をあげるのが一番多いんだね。他にはどんな治療ができるの?」

T先生
「救急医療キットは22.9%のケースで使われていて、中には痛み止め(15.2%)吐き気止め(14.9%)アレルギーの薬などが入っているんだ。心臓が止まってしまった場合は、**AED(自動体外式除細動器)**という機械も使えるんだよ。」

たろうくん
「へぇ〜!飛行機の中でも結構いろんなことができるんだね!」

T先生
「そうなんだ。でも、一番大事なのは地上の医療サポートセンターに連絡することなんだよ。客室乗務員さんが無線で救急医療の専門医に相談できる仕組みがあるんだ。」


📝 まとめ!

飛行機内での医療事態は100万人あたり39件、約212便に1回起こるが、ほとんどは軽症で済む!
医療ボランティア(特にお医者さん)が約33%のケースで手伝ってくれて、重症患者の判断に役立っている!
緊急着陸は全体の1.7%のみで、脳卒中や心臓の緊急事態のときに多い!
酸素療法が最も多く使われ(40.8%)、飛行機には救急医療キットも完備されている!
地上の医療サポートセンターと連絡を取りながら、適切な治療が行われる仕組みがある!


たろうくん
「なるほど!飛行機の中で病気になっても、ちゃんとサポートしてもらえるんだね。でも、飛行機に乗る前に体調を整えておくことも大事だよね?」

T先生
「その通り!特に心臓や肺に病気がある人は、主治医に相談してから乗ることが大切だよ。必要なら携帯用の酸素ボンベを持ち込むこともできるんだ。それに、長時間のフライトでは時々席を立って歩くことも、血栓予防のために重要なんだよ。」

たろうくん
「よーし!次に飛行機に乗るときは、水分をしっかり取って、たまに歩いたりして、体調に気をつけるね!ありがとう、T先生!」😊

T先生
「それが一番だね。安全で快適な空の旅を楽しんでね!」✈️