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医療コラム

T先生!SNSを使いすぎると頭が悪くなるって本当?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!SNSを使いすぎると頭が悪くなるって本当?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Nagata JM, Wong JH, Kim KE, Richardson RA, Nayak S, Potes C, Rauschecker AM, Scheffler A, Sugrue LP, Baker FC, Testa A. Social Media Use Trajectories and Cognitive Performance in Adolescents. JAMA. 2025 Oct 13:e2516613. doi: 10.1001/jama.2025.16613. Epub ahead of print. PMID: 41082212; PMCID: PMC12519404.

Madigan S, Yeates KO, Fearon P. Developmental Costs of Youth Social Media Require Policy Action. JAMA. 2025 Oct 13. doi: 10.1001/jama.2025.18668. Epub ahead of print. PMID: 41082196.

 

📱 T先生!SNSを使いすぎると頭が悪くなるって本当? 🧠


たろうくん
「T先生!最近、学校の友達がみんなSNSをやってて、僕もやりたいんだけど、親が『使いすぎると勉強ができなくなる』って心配してるんだ。本当にそうなの?」

T先生
「それは大事な質問だね!実は、アメリカで6,554人の子供たち9歳から13歳まで追跡した大規模な研究があって、SNSの使い方と頭の働きにどんな関係があるのかが調べられたんだよ。」

たろうくん
「へぇ〜!そんなにたくさんの子供たちを調べたんだ。どんな結果だったの?」


📊 子供たちのSNS利用パターン、3つのグループ

T先生
「研究では、子供たちのSNS利用時間を3年間ずっと追跡したんだ。そうしたら、大きく分けて3つのグループがあることがわかったんだよ。」

たろうくん
「3つのグループって?」

T先生
「まず、一番多いグループ(57.6%)は『ほとんど使わない』子供たちで、13歳になっても1日平均18分くらいしか使わなかったんだ。」

たろうくん
「18分って、結構少ないね!」

T先生
「次に36.6%の子供たちは『だんだん増えていく』パターンで、13歳になると1日平均78分くらい使うようになっていた。そして、少数だけど5.8%の子供たちは『急激に増える』グループで、13歳時点で1日3時間以上も使っていたんだよ。」

たろうくん
「3時間以上!?それってすごく多いね。でも、これってゲームや動画は含まれてないんだよね?」

T先生
「その通り!さすがたろうくん、よく気づいたね。この時間はSNSだけの時間で、YouTubeやゲームは別なんだ。だから、スマホやタブレットの合計時間はもっと長いかもしれないね。」


🧠 SNS利用と脳のパフォーマンス

たろうくん
「で、SNSをたくさん使う子供たちは、頭の働きに違いがあったの?」

T先生
「実はね、SNSの利用時間が多い子供たちは、認知テストという頭の働きを測るテストで、ちょっと低いスコアが出たんだよ。」

たろうくん
「認知テストって何?」

T先生
「簡単に言うと、文章を読む力言葉の知識物事を覚える力、そして全体的な頭の働きを測るテストだよ。『ほとんど使わない』グループと比べて、『だんだん増える』グループも『急激に増える』グループも、これらのテストで点数が低かったんだ。」

たろうくん
「どのくらい違ったの?」

T先生
量が多いほど、差も大きくなる傾向があったんだ。つまり、3時間以上使うグループは、78分使うグループよりも、さらに点数が低い傾向にあったということだね。」

たろうくん
「じゃあ、SNSを使うと本当に頭が悪くなるの?」

T先生
「ちょっと待って!ここが大事なポイントなんだけど、全員の点数は『普通の範囲』だったんだよ。だから、『頭が悪くなる』というより、本来持っている力を十分に発揮できなくなる可能性があるって感じかな。」


😴 なんでそうなるの?考えられる理由

たろうくん
「でも、なんでSNSを使うと、テストの点数が下がっちゃうの?」

T先生
「いい質問だね!研究者たちは、2つの大きな理由を考えているよ。」

たろうくん
「教えて!」

T先生
「1つ目は『置き換え仮説』っていうんだけど、SNSを見ている時間って、本来なら宿題をしたり、本を読んだり、習い事をしたりする時間だよね。その大切な時間がSNSに奪われちゃうことで、言葉の力や読解力が育ちにくくなるんじゃないかって考えられているんだ。」

たろうくん
「たしかに!スマホ見てると、あっという間に時間が過ぎちゃうもんね。2つ目は?」

T先生
「2つ目は『睡眠不足』だよ。SNSって、通知が来たり、次々に面白い投稿が出てきたりして、なかなかやめられないでしょ?それで夜更かししちゃったり、寝る時間が減ったりすると、脳の成長に必要な睡眠が足りなくなっちゃうんだ。」

たろうくん
「なるほど…。寝不足だと、授業中も眠くなっちゃうしね。」

T先生
「その通り!特に9歳から13歳っていう思春期の初めの時期は、脳がものすごく成長する大切な時期なんだ。この時期に質の良い睡眠が取れないと、記憶したり、集中したりする力に影響が出ちゃうんだよ。」


🏫 じゃあ、どうすればいいの?

たろうくん
「じゃあ、僕はSNSを全然使わないほうがいいの?」

T先生
「いや、そういうわけでもないよ。SNSには友達とつながったり、楽しい情報を共有したりっていう良い面もあるからね。大切なのは『使い方』と『時間のバランス』なんだ。」

たろうくん
「どんなバランスがいいの?」

T先生
「たとえば、1日1時間以内にするとか、寝る1時間前にはスマホを見ないとか、宿題や読書の時間をちゃんと確保してからSNSを見るとか、そういうルールを決めるといいね。」

たろうくん
「親とも相談して、ちゃんとルールを決めたほうがいいんだね!」

T先生
「そうだね!実は、世界中の専門家たちも、子供たちを守るために、SNSの会社にもっとルールを作るべきだって言い始めているんだよ。年齢制限をしっかりしたり、子供に優しい設計にしたりね。」


📝 まとめ!

アメリカで6,554人の子供を追跡した研究で、SNS利用時間が多い子供は認知テストの点数が低い傾向があることがわかった!
特に、1日3時間以上使う子供たちは、読解力や言葉の知識のテストで点数が低かった!
原因として、『宿題や読書の時間が減ること』と『睡眠不足』が考えられている!
9歳から13歳は脳が大きく成長する時期なので、この時期の生活習慣がとても大切!
SNSを使うなら、時間を決めて、睡眠や勉強の時間をしっかり確保することが重要!


たろうくん
「わかった!SNSは全部ダメじゃなくて、使いすぎないことと、寝る前は見ないことが大事なんだね。親ともちゃんと話し合って、ルールを決めるよ!」

T先生
「それが一番いいね!自分でコントロールできるようになることが、一番かっこいいと思うよ。楽しくSNSを使いながら、勉強も運動も睡眠も大切にしてね。」😊