めまい
- 2024年12月1日
- よくある症状とお悩み
めまい
この症状について
めまいは、目が回る感覚や浮遊感、ふらつきなど、様々な形で現れる不快な症状です。めまいを感じる方の約40%は内耳の問題(末梢性めまい)が原因で、約10%は脳の問題(中枢性めまい)、約15%は精神的な要因によるものです。その他、立ちくらみなどが約25%を占めています。
めまいの症状は大きく3つのパターンに分けられます:
– 急性前庭症候群:突然発症し、数日から数週間続くめまい
– 自発性発作性前庭症候群:自然に起こる発作的なめまいで、数分から数日続く
– 誘発性発作性前庭症候群:頭を動かしたときなど、特定の動作で起こる短時間のめまい
季節や環境との関係では、気圧の変化や気温の急激な変動でめまいを感じやすくなることがあります。また、ストレスや疲労、睡眠不足などの生活環境の変化もめまいの誘因となることがあります。
受診の目安
すぐに救急車を呼ぶべき症状
– 突然の激しいめまいと共に、手足の脱力や麻痺がある
– めまいに加えて、ろれつが回らない、物が二重に見える
– 意識がもうろうとする
– 激しい頭痛を伴う
できるだけ早く受診すべき症状
– めまいが強くて歩行できない
– 嘔吐が止まらない
– 初めて経験する激しいめまい
– 耳鳴りや難聴を伴うめまい
– 高血圧や糖尿病などの持病がある方のめまい
通常の受診が必要な場合
– めまいが24時間以上続く
– 繰り返しめまいが起こる
– 気分の悪さや吐き気が続く
– 日常生活に支障がある
受診する診療科の選び方
– 初診の場合:内科や総合診療科
– 耳の症状を伴う場合:耳鼻咽喉科
– 頭痛やしびれを伴う場合:脳神経内科
– 不安感が強い場合:心療内科
考えられる主な原因
よくある原因
– 良性発作性頭位めまい症(BPPV):最も多い原因で、特定の頭位で起こる
– 前庭神経炎:突然の激しいめまいが数日続く
– 片頭痛関連めまい:頭痛に伴うめまい
– メニエール病:めまい、耳鳴り、難聴を繰り返す
注意が必要な原因
– 脳梗塞(特に小脳・脳幹部)
– 不整脈
– 貧血
– 低血糖
– 内耳炎
自宅でのケア方法
すぐにできる対処法
– 横になって安静にする
– 急な動きを避ける
– 水分を十分に摂取する
– 深呼吸でリラックスする
生活上の注意点
– 十分な睡眠をとる
– 規則正しい生活を心がける
– 急な姿勢の変更を避ける
– アルコールの過剰摂取を控える
してはいけないこと
– 無理に動き回る
– 車の運転
– 高所作業
– 過度の運動
よくある質問(Q&A)
Q1:どんな場合に救急受診が必要ですか?
– 手足の脱力やしびれを伴う場合
– 意識がもうろうとする場合
– 激しい頭痛がある場合
– 歩行が全くできない場合
– 嘔吐が止まらない場合
Q2:仕事や学校生活はどうすれば良いですか?
– 症状が強い時は無理せず休養を取る
– デスクワークなら、こまめに休憩を取る
– 運転や機械操作は避ける
– 症状が落ち着いてから徐々に活動を再開する
– 上司や教師には症状を説明し、理解を得る
Q3:周囲の人への影響や注意点は?
– めまいは感染症ではないため、うつる心配はない
– 突然の症状で危険な状況になる可能性があるため、周囲の人に症状を知らせておく
– 一人での外出を避け、可能な限り付き添いをお願いする
– 自宅では手すりの設置など、転倒防止の工夫をする
Q4:再発を防ぐにはどうしたら良いですか?
– 規則正しい生活リズムを保つ
– ストレス管理を心がける
– 十分な睡眠をとる
– 適度な運動を継続する
– 定期的な健康診断を受ける