嘔吐と吐き気
- 2024年12月1日
- よくある症状とお悩み
嘔吐と吐き気
この症状について
吐き気(むかつき)や嘔吐は、様々な原因で起こる一般的な症状です。胃の中身が強制的に口から出てくる状態を嘔吐と呼び、吐き気は実際に吐く前の不快な感覚を指します。
これらの症状は以下のような特徴があります:
– 突然の発症から数日間続く急性のものと、1ヶ月以上続く慢性的なものがあります
– 食事の直後に起こることもあれば、食事と関係なく発生することもあります
– 朝に強く出る場合や、1日中続く場合があります
– めまいや腹痛などの他の症状を伴うことがあります
年齢や性別による特徴:
– 子ども:感染症が原因となることが多く、脱水に注意が必要です
– 高齢者:複数の原因が重なっていることが多く、慎重な対応が必要です
– 妊婦:つわりによる症状が一般的です
季節との関係:
– 夏場は食中毒や熱中症による症状が増加
– 冬場はウイルス性胃腸炎による症状が増加
受診の目安
すぐに救急車を呼ぶべき症状
– 激しい胸の痛みや圧迫感がある
– 突然の激しい頭痛がある
– 意識がもうろうとする
– 高熱と強い腹痛がある
– 吐物に鮮血や黒い血液が混じる
– 激しい嘔吐が止まらない
できるだけ早く受診すべき症状
– 24時間以上水分が取れない
– 38度以上の発熱が続く
– 強い腹痛がある
– 頭痛やめまいが強い
– 脱水症状(喉が渇く、尿量が減る)がある
– 慢性疾患(糖尿病など)がある方で症状が悪化
通常の受診が必要な場合
– 1週間以上症状が続く
– 食事が十分に取れない
– 体重が減少してきた
– 原因不明の症状が繰り返す
様子を見ても良い場合
– 症状が軽く、水分が取れている
– 24時間以内に改善傾向がある
– 明らかな原因(乗り物酔いなど)がある
受診する診療科の選び方
– 内科:原因不明の症状、消化器症状が主
– 消化器科:腹痛を伴う症状
– 耳鼻科:めまいを伴う症状
– 脳神経外科:強い頭痛を伴う場合
– 救急外来:夜間や休日の重症症状
考えられる主な原因
よくある原因
– 胃腸炎(ウイルスや細菌による感染)
– 食中毒
– 乗り物酔い
– 薬の副作用
– ストレスや緊張
生活習慣との関連
– 不規則な食事
– 過度の飲酒
– 睡眠不足
– 過度の運動
– 急な環境変化
注意が必要な原因
– 脳の病気(脳腫瘍、髄膜炎など)
– 心臓の病気(心筋梗塞など)
– 消化器の病気(胆石、膵炎など)
– 妊娠初期のつわり
– 深刻な感染症
自宅でのケア方法
すぐにできる対処法
1. 水分補給を工夫する
– 少量ずつ頻回に取る
– 常温の水やお茶を選ぶ
– スポーツドリンクで電解質を補給
2. 食事の工夫
– 固形物は控えめに
– おかゆやスープなど消化の良い食事から
– 少量ずつ様子を見ながら
生活上の注意点
– 安静にする
– 急な動作を避ける
– 部屋の温度・湿度を快適に保つ
– 強い匂いを避ける
– 十分な睡眠を取る
してはいけないこと
– 無理に食事を取る
– 刺激物(アルコール、カフェイン)を摂取
– 激しい運動
– 長時間の入浴
– 市販薬の過剰使用
よくある質問(Q&A)
Q1:どんな場合に救急受診が必要ですか?
– 意識がもうろうとする
– 激しい痛みがある
– 吐血がある
– 脱水症状が強い
– 24時間以上水分が取れない
場合は、すぐに受診してください。
Q2:市販薬の使い方で気をつけることは?
– 医師・薬剤師に相談して選ぶ
– 用法・用量を守る
– 症状が改善しない場合は受診する
– 他の薬との併用に注意
– 予防的な使用は避ける
Q3:仕事や学校はどうすれば良いですか?
– 症状が強い時は休養する
– 水分が取れるまでは自宅で休む
– 回復期は無理のない程度に活動する