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医療コラム

T先生!糖尿病のお薬で認知症が予防できるって本当?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!糖尿病のお薬で認知症が予防できるって本当?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Shin A, Koo BK, Lee JY, Kang EH. Risk of dementia after initiation of sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors versus dipeptidyl peptidase-4 inhibitors in adults aged 40-69 years with type 2 diabetes: population based cohort study. BMJ. 2024 Aug 28;386:e079475. doi: 10.1136/bmj-2024-079475. Erratum in: BMJ. 2024 Sep 2;386:q1911. doi: 10.1136/bmj.q1911. PMID: 39197881; PMCID: PMC11350613.

 

たろうくん:「T先生、おじいちゃんが最近物忘れがひどくなってきて心配なんだ。糖尿病があると認知症になる可能性が高くなるって聞いたんだけど、本当?」

 

T先生:「たろうくん、おじいちゃんのこと心配してるんだね。そうだね、糖尿病があると、認知症のリスクが高くなることがわかってるんだ。糖尿病が長く続くと、血糖値が高くなり、脳や血管に影響を与えることがあるんだよ。それが、アルツハイマー病や血管性認知症といった病気のリスクを高めるんだ。」

 

たろうくん:「へぇ、どうして糖尿病と認知症が関係あるの?」

 

T先生:「糖尿病は、血糖値が上がったり下がったりして、体のいろんな部分にダメージを与えるんだ。特に脳に影響が出ると、記憶や思考がだんだん衰えていくことがあるんだ。だから、糖尿病の管理がすごく大切なんだよ。」

 

たろうくん:「それじゃあ、おじいちゃんの認知症を防ぐにはどうすればいいの?」

 

T先生:「最近の研究で、『SGLT-2阻害薬』という糖尿病の薬が、認知症のリスクを減らすかもしれないって言われているんだ。この薬は、体の中の余分な糖を尿に出す働きがあって、それだけじゃなく、心臓や腎臓を守る効果もあるんだよ。」

 

たろうくん:「その薬って他の薬よりいいの?」

 

T先生:「うん、もしかしたらね。この薬を使った人は、他の『DPP-4阻害薬』を使った人と比べて、認知症のリスクが35%も低くなったっていうデータがあるんだ。韓国で行われた研究なんだけど、40歳から69歳までの約11万人の糖尿病患者を対象に調べた結果なんだよ。」

 

たろうくん:「えー、そんなに違うんだ!どうしてそんなに効果があるんだろう?」

 

T先生:「SGLT-2阻害薬は、血糖を下げるだけじゃなく、脳にも直接良い影響を与えるかもしれないって言われてるんだ。さらに、心臓や腎臓に良い効果があることで、認知症のリスクも減る可能性があるんだよ。」

 

たろうくん:「おじいちゃんもその薬を飲んだほうがいいのかな?」

 

T先生:「それはお医者さんと相談するのがいいね。おじいちゃんが心臓や腎臓の病気も持ってるなら、このSGLT-2阻害薬は良い選択肢かもしれないけど、副作用もあるから、主治医の先生に相談してから決めるのが大事だよ。」

 

たろうくん:「副作用ってどんなのがあるの?」

 

T先生:「例えば、『性器感染症』のリスクが高くなるってことがわかってるんだ。SGLT-2阻害薬を使うと、このリスクが2.67倍になるっていうデータがあるんだよ。でも、それ以外は他の薬とあまり変わらないみたいだね。」

 

たろうくん:「ふーん、それはちょっと心配だけど…長く飲むともっと効果があるの?」

 

T先生:「うん、その通り!この薬を2年以上使った人は、認知症のリスクがさらに低くなるっていうデータもあるんだ。だから、継続して使うことが効果を上げるかもしれないんだよ。」

 

たろうくん:「そっか、じゃあおじいちゃんに伝える!T先生、ありがとう!」

 

T先生:「どういたしまして!おじいちゃんにしっかり伝えてね。そして、どんな薬でも定期的にお医者さんと相談しながら治療を続けることが大切だよ。」

 

たろうくん:「うん、そうするね!」