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医療コラム

T先生!がん診断後の禁煙について教えて!|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!がん診断後の禁煙について教えて!

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Cinciripini PM, Kypriotakis G, Blalock JA, Karam-Hage M, Beneventi DM, Robinson JD, Minnix JA, Warren GW. Survival Outcomes of an Early Intervention Smoking Cessation Treatment After a Cancer Diagnosis. JAMA Oncol. 2024 Oct 31:e244890. doi: 10.1001/jamaoncol.2024.4890. Epub ahead of print. PMID: 39480450; PMCID: PMC11528342.

 

たろうくん「T先生、ちょっと気になることがあるんだ。友だちのおじいちゃんががんで入院してるんだけど、まだタバコを吸ってるんだって。『もうがんになっちゃったんだから、今さら禁煙しても意味ないよ』って言ってるみたいなんだ…」

 

T先生「なるほど、そう考えている人は意外と多いんだよ。でも、それは大きな誤解なんだ。がんと診断された後の禁煙にも、とても大きな意味があるんだよ」

 

たろうくん「えっ、本当?どういうこと?」

 

T先生「うん。実はね、がんになる前の禁煙だけでなく、がんと診断されてからの禁煙も、とても重要なんだ。最近の大きな研究でそのことがはっきりわかってきたんだよ」

 

たろうくん「へぇ!どんな研究なの?」

 

T先生「アメリカのがん専門病院で、4500人以上のがん患者さんを長い間調べた研究なんだ。その結果、がんと診断されてから早く禁煙すればするほど、長生きできる可能性が高くなることがわかったんだよ。特に診断から6ヶ月以内に禁煙するのが、一番効果が高かったんだ」

 

たろうくん「へぇ!具体的にどれくらい違うの?」

 

T先生「例えば、がん診断後6ヶ月以内に禁煙プログラムを始めて、3ヶ月で禁煙できた人は、タバコを続けた人に比べて約1.8年も長く生きられたんだ。さらに、禁煙した人は亡くなるリスクが26%も減ったんだよ」

 

たろうくん「すごい差だね!でも、なんで診断されてすぐの方がいいの?」

 

T先生「それはね、がんの治療とタバコの関係があるんだ。タバコを吸い続けると、手術の傷が治りにくくなったり、抗がん剤や放射線治療の効果が弱くなったりするんだよ。さらに、別の新しいがんができやすくなることもわかっているんだ」

 

たろうくん「そうなんだ!じゃあ、診断されてから時間が経っちゃった人は、もう禁煙しても意味ないの?」

 

T先生「いいえ、そんなことはないよ。診断から半年以上経ってからでも、禁煙すれば生存率は良くなるんだ。例えば、診断から5年以内に禁煙した人でも、タバコを続けた人より1.2年ほど長生きできる可能性が高くなったんだよ。ただ、効果は診断直後に比べると少し小さくなってしまうんだ」

 

たろうくん「そっか。友だちのお母さんにも教えてあげようかな。おじいちゃんに禁煙した方がいいって伝えてもらえるかもしれないし」

 

T先生「その通りだね。でも、禁煙は簡単なことじゃないから、専門家のサポートを受けることが大切なんだ。多くの病院には禁煙外来があって、薬やカウンセリングを受けられるよ。この研究でも、専門家のサポートを受けた人の約40%が禁煙に成功していたんだ」

 

たろうくん「うん!友だちの家族みんなで、おじいちゃんの禁煙を応援できるといいな。今日教えてもらったことも、しっかり伝えてもらおうと思う。ありがとう、T先生!」

 

T先生「たろうくんの気持ち、とてもすばらしいね。まわりの人が気にかけて支えることは、禁煙を頑張る大きな励みになるんだ。きっと、おじいちゃんの役に立つはずだよ」