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医療コラム

T先生!部屋の温度って血圧に関係あるの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!部屋の温度って血圧に関係あるの?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Tabara Y, Kusida O, Ozaki E, Kuriyama N, Urano T. Effects of room temperature on home morning, evening, and sleep blood pressure: the Shizuoka study. J Hypertens. 2025 Sep 19. doi: 10.1097/HJH.0000000000004154. Epub ahead of print. PMID: 41037012.

 

📢 T先生!部屋の温度って血圧に関係あるの? 🌡️


たろうくん
「T先生!この前おばあちゃんが『冬は血圧が上がるから気をつけないと』って言ってたんだけど、部屋の温度って本当に血圧に関係あるの?」

T先生
「すごくいい質問だね!実は、日本の静岡県で779人のお年寄り(平均年齢70.7歳)を対象に、部屋の温度と血圧の関係を調べた研究があるんだよ。」

たろうくん
「へぇ〜!どんなことが分かったの?」

T先生
「この研究では、1週間毎日、朝と夜と寝ているときの血圧を測って、そのときの部屋の温度も一緒に記録したんだ。そうしたら、部屋の温度が血圧にかなり影響することが分かったんだよ。」


🌡️ 部屋が寒いと血圧が上がる!

T先生
「まず驚きの結果から!部屋の温度が1°C下がると、朝の血圧が上がることが分かったんだ。」

たろうくん
「1°Cでも変わるの!?どれくらい上がるの?」

T先生
「具体的にはね、室温が1°C下がると、朝の上の血圧(収縮期血圧)が0.863 mmHg上がり、下の血圧(拡張期血圧)が0.342 mmHg上がるんだよ。夕方も同じような傾向で、上の血圧が0.721 mmHg、下の血圧が0.320 mmHg上がるという結果だったんだ。」

たろうくん
「0.8 mmHgって聞くと小さく感じるけど、大丈夫なの?」

T先生
「いい視点だね!確かに1°Cあたりの変化は小さく見えるけど、例えば部屋の温度が10°C違うと、朝の血圧が8〜9 mmHgも違ってくる計算になるんだ。これは結構大きな差だよね。」

たろうくん
「なるほど!積み重なると大きな違いになるんだね!」


😴 寝ているときの血圧はどうなの?

たろうくん
「じゃあ、寝ているときの血圧も同じように変わるの?」

T先生
「それがね、面白いことに寝ているときの血圧は、部屋の温度の影響をほとんど受けないことが分かったんだ。」

たろうくん
「えっ、どうして?朝や夕方は影響があるのに?」

T先生
「おそらく、布団に入って温まっているからだと考えられているよ。布団の中は温かいから、部屋が少し寒くても体温が保たれて、血圧への影響が少ないんだと思うんだ。」

たろうくん
「そっか!布団が守ってくれてるんだね。」


🏠 外の気温と部屋の温度、どっちが大事?

たろうくん
「でもさ、外が寒いから血圧が上がるんじゃないの?部屋の温度って本当に関係あるの?」

T先生
「素晴らしい疑問だね!研究者たちも同じことを考えて調べたんだ。その結果、外の気温とは別に、部屋の温度そのものが血圧に影響することが分かったんだよ。つまり、たとえ外が同じ寒さでも、部屋の中を温かくしておけば血圧の上昇を防げるということなんだ。」

たろうくん
「じゃあ、暖房を使って部屋を温めることが大事なんだね!」


⚠️ 普段は正常でも寒い日に高血圧に!

T先生
「もう一つ大事な発見があってね。普段の血圧が正常な433人のうち、93人が最も寒い日に高血圧になっていたんだ。」

たろうくん
「えっ!普段は大丈夫な人でも、寒いと血圧が上がっちゃうの?」

T先生
「そうなんだ。この93人は、普段から血圧がやや高めだったり、血圧の薬を飲んでいる人が多かったんだよ。だから、寒い日には特に注意が必要なんだね。」

たろうくん
「おばあちゃんにも、部屋を暖かくするように言わないと!」


👴 年齢も関係あるの?

たろうくん
「この研究って、お年寄りを対象にしてたんだよね。若い人はどうなの?」

T先生
「いい質問だね!実は、年齢が室温と血圧の関係に影響する唯一の要因だということが分かったんだ。つまり、高齢になるほど、室温の影響を受けやすくなる可能性があるんだよ。」

たろうくん
「だから、おばあちゃんたちは特に気をつけないといけないんだね。」

T先生
「その通り!高齢の方は体温調節機能が弱くなっていることもあるから、部屋の温度管理がとても大事なんだ。」


💡 どうすればいいの?

たろうくん
「じゃあ、血圧を上げないためには、どれくらい部屋を温めればいいの?」

T先生
「一般的には、室温を18〜20°C以上に保つのがいいと言われているよ。特に朝起きたときや、夕方以降は部屋が冷えやすいから、暖房をつけたり、温かい服を着たりすることが大切だね。」

たろうくん
「なるほど!部屋の温度計をチェックして、寒かったら暖房をつければいいんだね!」

T先生
「そうだね!それから、急に寒い場所に移動しないことも大事だよ。例えば、温かい部屋から寒いトイレや脱衣所に行くと、血圧が急上昇することがあるから、廊下やトイレも少し暖めておくといいね。」


📝 まとめ!

室温が1°C下がると、朝の血圧が約0.9 mmHg、夕方の血圧が約0.7 mmHg上がる!
寝ているときの血圧は、部屋の温度の影響をほとんど受けない(布団が守ってくれる)!
外の気温とは別に、部屋の温度そのものが血圧に影響するから、暖房が大事!
普段は血圧が正常でも、寒い日には高血圧になる人がいるので注意!
高齢になるほど室温の影響を受けやすいので、特にお年寄りは部屋を18〜20°C以上に保つのがおすすめ!


たろうくん
「分かった!部屋の温度って、思ってた以上に血圧に影響するんだね。今日帰ったら、おばあちゃんの部屋に温度計を置いて、寒かったら暖房をつけるように言ってみる!」

T先生
「それはいいアイデアだね!特に朝起きたときと、お風呂に入る前後は気をつけてあげるといいよ。たろうくんの優しい気持ちが、おばあちゃんの健康を守ることにつながるね。」😊

たろうくん
「うん!ありがとう、T先生!」