T先生!骨密度を保つためにおこなう簡単な運動を教えて!
- 2024年8月23日
- 2024年8月21日(更新)
- 教えて!T先生,女性の健康,妊婦・授乳婦さんの健康,整形外科
たろうくん「T先生、骨密度を保つためにできる簡単な運動ってあるの?お母さんが骨密度が低いことを気にしてて、運動しなきゃとは思っているんだけど。。。でも運動がキライなんだって。」
T先生「お母さんの言うように、骨密度を保つのに運動はとても大切なことだね。実は、とても簡単で効果的な運動があるんだ。それは”踵落とし運動”っていうんだよ。」
たろうくん「かかとおとし運動?なんか面白い名前だね。どんな運動なの?」
T先生「そうだね。面白い名前だけど、とても簡単な運動なんだ。まず、背筋をピンと伸ばして立つんだ。それから、かかとを2〜3センチくらい上げて、力を抜いてストンと落とすんだよ。これを繰り返すだけさ。」
たろうくん「へえ、それだけ?でも、それってホントに効果あるの?」
T先生「うん、実はこの簡単な運動がとても効果的なんだ。研究によると、1日50回くらいこの運動をすると、骨が強くなるって分かっているんだよ①」
たろうくん「すごい!でも、なんでかかとを落とすだけで骨が強くなるの?」
T先生「いい質問だね、たろうくん。かかとを落とすときの衝撃が、骨にいい刺激を与えるんだ。この刺激で、骨を作る細胞が活発に働き始めるんだよ。面白いことに、1回かかとを落とすだけで、体重の約3倍もの負荷がかかるんだ②」
たろうくん「えー!3倍もかかるの?それじゃあ痛くない?」
T先生「心配しなくても大丈夫だよ。体に優しい刺激なんだ。でも、膝に問題がある人や、痛みを感じる場合は無理しちゃダメだよ。安全のために、椅子や壁につかまりながらやるのもいいね。」
たろうくん「なるほど。他の運動と比べてどうなの?」
T先生「実は、水泳や自転車こぎなんかの運動は、生活習慣病の予防にはいいんだけど、骨を強くするのは難しいんだ。骨を強くするには、重力をうまく使って、骨に刺激を与えることが大切なんだよ。その点で、踵落とし運動はピッタリなんだ。」
たろうくん「へえ〜。じゃあ、いつやればいいの?」
T先生「いいところに気づいたね。この運動のいいところは、いつでもどこでもできることなんだ。テレビを見ながらでも、歯を磨きながらでも、ちょっとした時間にできるよ。毎日50回くらいを目標にするといいね。」
たろうくん「わかった!僕もやってみる!でも、これだけでいいの?」
T先生「踵落とし運動だけでも効果はあるけど、他の運動も組み合わせるともっといいよ。例えば、週に3回以上、30分以上の運動をするのがおすすめだね。早歩きなんかもいいよ。骨に刺激を与えて、踵落としに似た効果があるんだ。」
たろうくん「なるほど。運動って大切なんだね。」
T先生「そうだね。定期的に運動をすると、骨が強くなるだけじゃなくて、転んだりしても骨折しにくくなるんだ。健康で長生きするためにも、とても大切なことなんだよ。」
たろうくん「T先生、ありがとう!よく分かったよ。僕も今日から踵落とし運動、始めてみるね!」
T先生「そうだね、たろうくん。無理せず、楽しく続けることが大切だよ。がんばってね!」
①骨粗鬆症予防に”かかと落とし”(亀田メディカルセンター骨粗鬆症リエゾンチーム)