眼鏡作りパート2
皆さん、こんにちは。つじファミリークリニックの院長です。
以前、息子の眼鏡を作る様子についてお話ししましたが、それをきっかけに、今度は妻が新たな眼鏡を作ることになりました。
(以下の機器説明は、アイックスのホームページを参照しています)
まず始めに、「I.Profiler plus」という機器を使用して妻の眼の状態を詳細にチェックしてもらいました。
この機器は、波面収差解析、オートレフラクトメーター、ATLAS角膜トポグラフィー、およびケラトメーターといった4つの機能を1台に搭載したコンパクトシステムです。
これにより、高解析の波面測定と角膜形状を把握し、眼の屈折状態を分析するために必要なデータを全て測定できます。
次に、「ZEISS VISUSCREEN」を用いて視力検査。
これは単眼および両眼の検査に対応しており、さらにポラテスト技術を装備しています。
偏光板を利用して左右の眼に映る映像を分離し、検査を行います。
一般的な片眼ずつの検査に比べ、ポラテストは両眼を開けた日常の見え方に近い状態での検査が可能という特徴があります。
これらの検査を通じて、妻の視力を総合的に評価した後は、眼鏡のフレーム探し。
想定されるレンズの厚さを考慮に入れ、スタッフから自然なデザインのフレームを何種類か提案してもらいました。
数々のメーカーの中から、じっくりと選んで決定しました。
フレームが決まった後は、「VISUFIT1000」という機器を使って、そのフレームをかけた状態をチェックしました。
9つのカメラで顔の傾きやフレームの掛かり位置を撮影・計測・解析するこの機器は、最高レベルの精度で個々の装用パラメーターを考慮に入れたレンズ設計の光学計算が可能とのことです。
そして最終的には、店主の小松さんが直接フィッティングを行ってくれました。
約1週間後、新しい眼鏡が届きました。
度数は強めでレンズは厚めですが、それでも妻は違和感なく自然な眼鏡スタイルを楽しんでいます。
妻の眼には10cm以上の斜位があり、これは眼鏡なしでは矯正が難しい状態です。
しかし、上記のような検査を通じて適切なレンズを作成することで、自然に矯正できることがわかりました。
妻の斜位は黒目の自然な位置がやや外側寄り、上下にもずれるというものでしたが、妻がこれまで日常生活で困っていた以下のようなことが、実は斜位の影響だったようです。
・車体の幅や自分の体の幅の感覚が掴みにくく、壁に横をぶつけやすい
・段差があまり無い所でもよくつまづく(地面のわずかな凸凹を正しく認識できていない)
・遠くから近づいてくる物に対して距離感が掴みにくいので、ドッジボールや野球のボールに反応するのが難しい。球技でよく空振りする
・特に横書きの文字が次の行に移る時にどこを読んでいたかを見失いやすい(改行する時に黒目が楽な位置に戻ってしまうので次に見る場所がずれてしまう)
・まぶしさを感じやすい(外斜位の人は瞳孔が開きやすい)
・映画の3D上映で酔いやすい。車酔いしやすい
・(上下の斜位により)頭を傾けがちなので片側の腰に負担がかかり腰痛になっている
↓↓↓
新しい眼鏡を手にした妻は以下のような感想を述べています。
・未体験の立体感が得られ、見慣れたはずの夫の顔も新鮮に見える。
・まぶしさを感じず、両眼がクリアに見えるが、目がくらくらすることはない。
・コンタクトや以前の眼鏡では、度が強すぎて眼が疲れることがあったが、新しい眼鏡ではそのような疲れを感じない。
・本の文字が読みやすくなり、視線がぶれずに自然に読むことができるようになった。
・コンタクトレンズでは矯正しきれなかった乱視もきっちり見えるようになった。
妻の喜びようは想像以上で、僕もそれを見て大いに嬉しくなりました。
これまでほとんどコンタクト生活だった妻ですが、新しい眼鏡を手に入れてからは、眼鏡を愛用する日が増えています。
この眼鏡をつけて正しい視覚情報と身体の感覚を擦り合わせていくことで、つまづきやすい等の日常生活の困りごとも減っていくことを期待しています。
店主の小松さんをはじめとするスタッフの皆さんには、心から感謝申し上げます。
今回、眼鏡を作成いただいた「アイックス」のホームページはこちら
店主の小松さんの息子さんの著書はこちら。今回お店で色々教えていただいたことが分かりやすく書かれています。
追伸
妻の喜びようを見て、自分も欲しくなり。。。続く。