ヘッダー画像

医療コラム

T先生!エビアレルギーなのに血液検査で「陰性」って、どういうこと?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!エビアレルギーなのに血液検査で「陰性」って、どういうこと?

📢 T先生!エビアレルギーなのに血液検査で「陰性」って、どういうこと? 🦐


たろうくん
「T先生!ぼくの友だちがエビやカニを食べると口がビリビリして蕁麻疹が出るんだって。でもアレルギーの血液検査では「ダニには強い反応が出てるけど、エビやカニには反応なし」って言われたらしいんだ。これってどういうこと?」

T先生
「おっ、すごく大事な質問だね!実はね、アレルギーの血液検査で「陰性」でも、本当はアレルギーがあるっていうケースは珍しくないんだよ。」

たろうくん
「え!?検査で分からないアレルギーがあるの?」

T先生
「そうなんだ。まずはアレルギーの仕組みからお話しようか。」


🔬 アレルギーにはいくつかタイプがある!

T先生
「アレルギー反応って、実は何種類かのタイプがあるんだ。一般的な血液検査で調べられるのは、その中のIgE(アイジーイー)というタイプだけなんだよ。」

たろうくん
「じゃあ、他のタイプだと引っかからないってこと?」

T先生
「そういうこと!しかもね、同じIgEタイプでも、検査で使うアレルゲンの種類によって結果が変わるんだ。従来の検査で甲殻類アレルギーが臨床的に確認されている人でも、約30~40%が血液検査で陰性になったという報告もあるんだよ。」

たろうくん
30~40%も!?けっこう見逃されてるんだね……」


🕷️ ダニとエビの意外なつながり!

たろうくん
「でもさ、エビのアレルギーとダニって関係あるの?全然違うものじゃん。」

T先生
「そう思うよね。でもね、ダニとエビにはトロポミオシンっていう共通のタンパク質があるんだ。ダニのトロポミオシンとエビのトロポミオシンは、アミノ酸の並びが約81%も同じなんだよ。」

たろうくん
「81%!ほとんど同じじゃん!」

T先生
「だから、ダニアレルギーが強い人の体は、エビのトロポミオシンをダニと間違えて攻撃してしまうことがあるんだ。これを交差反応って呼ぶよ。」

たろうくん
「体が「これダニだ!」って勘違いしちゃうんだね……」

T先生
「その通り。特にアジア地域では、ダニへの感作をきっかけに甲殻類アレルギーが発症するケースが多く報告されているんだ。ダニが一次感作源(最初のきっかけ)として機能している可能性が高いんだよ。」


⚠️ 「薬を飲んで食べる」は絶対ダメ!

たろうくん
「じゃあさ、アレルギーのお薬を先に飲んでから食べれば大丈夫なんじゃない?」

T先生
「たろうくん、実はそれが一番危ない考え方なんだ。」

たろうくん
「え!?なんで?」

T先生
「抗ヒスタミン薬っていうアレルギーの薬は、かゆみや蕁麻疹は抑えられるんだけど、のどが腫れたり呼吸が苦しくなったりする重い症状は抑えられないんだよ。」

T先生
「しかもね、薬を飲んで軽い症状が隠されちゃうと、本当は体の中で大きなアレルギー反応が起きているのに気づけないことがある。つまり、エピペン(緊急用の注射)を使うタイミングが遅れてしまう危険があるんだよ。」

たろうくん
「それって命に関わるってこと……?」

T先生
「そういうこと。特に甲殻類アレルギーは、子どもの重いアナフィラキシー(全身の激しいアレルギー反応)の主な原因食品のひとつなんだ。症状がだんだん悪くなっている人は、次に食べたとき、もっと重い反応が起きる可能性があるんだよ。」


🏥 じゃあどうすればいいの?

たろうくん
「食べたいものが食べられないのはつらいけど……じゃあどうすればいいの?」

T先生
「まずはアレルギー専門のお医者さんに相談することが大切だね。血液検査で分からなくても、皮膚プリックテスト経口負荷試験といった方法で、もっと正確に調べることができるんだ。」

たろうくん
「皮膚プリックテスト?どんな検査なの?」

T先生
「疑わしい食べ物のエキスを皮膚にちょっとだけ付けて、15分くらい待って反応があるかどうかを見る検査だよ。蚊に刺されたみたいな腫れが出たら陽性ってことだね。血液検査では見つからないアレルギーも、この方法なら分かることがあるんだ。」

たろうくん
「へぇ〜!じゃあ経口負荷試験っていうのは?」

T先生
「これはアレルギーの最終確認テストみたいなもので、お医者さんの管理のもとで実際に少しずつ食べてみて、症状が出るかどうかを確認する検査だよ。万が一のときにすぐ対応できる病院で行うから安心だけど、最も確実な診断方法なんだ。」

たろうくん
「ちゃんと専門の先生のところで調べれば、何が安全で何がダメかが分かるんだね!」


💊 舌下免疫療法で改善する可能性も?

たろうくん
「ダニアレルギーの治療をしたら、エビアレルギーも良くなったりする?」

T先生
「良い着眼点だね。ダニの舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)で、甲殻類アレルギーが改善したという報告は確かにあるんだ。でもね、逆に悪くなったケースも報告されているから、必ず専門医の判断のもとで行う必要があるよ。」

たろうくん
「自己判断は禁物ってことだね!」


📝 まとめ!

血液検査で「陰性」でも食物アレルギーは存在する(甲殻類では約30~40%が見逃される)
ダニとエビのトロポミオシンはアミノ酸配列が約81%一致し、交差反応を起こす
「アレルギーの薬を飲んで食べる」は初期症状をマスクして命の危険を招く
皮膚プリックテストや経口負荷試験で、血液検査では分からないアレルギーも診断できる
症状が悪化傾向なら、早めにアレルギー専門医を受診しよう


たろうくん
「なるほど!検査で大丈夫って言われても、症状があったらちゃんと専門のお医者さんに相談することが大切なんだね!」 😊

T先生
「そうだね!検査がすべてじゃない。自分の体の声をちゃんと聞いて、困ったらいつでも相談してね!」🏥