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医療コラム

T先生!糖尿病の薬で認知症のリスクが減るって本当?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!糖尿病の薬で認知症のリスクが減るって本当?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Tang, Bowen et al. Comparative effectiveness of glucagon-like peptide-1 agonists, dipeptidyl peptidase-4 inhibitors, and sulfonylureas on the risk of dementia in older individuals with type 2 diabetes in Sweden: an emulated trial study. eClinicalMedicine, Volume 0, Issue 0, 102689

 

たろうくん「T先生、糖尿病の薬で認知症のリスクが減るって本当?」

 

T先生「そうだね、たろうくん。糖尿病の薬の中には、認知症のリスクを減らす可能性があるものがあるんだ。最近の研究で面白い結果が出たから、一緒に見てみようか。」

 

たろうくん「へー、糖尿病の薬が認知症にも効くの?すごいね!」

 

T先生「そうなんだ。特に注目されているのは、GLP-1作動薬という薬なんだ。この研究では、65歳以上の2型糖尿病の人、約8万8千人を10年間追跡調査したんだよ。」

 

たろうくん「うわー、すごくたくさんの人だね! でも、GLP-1作動薬ってどんな薬なの?」

 

T先生「GLP-1作動薬は、インスリンの分泌を助けたり、胃の動きを遅くしたり、食欲を抑えたりする効果があるんだ。」

 

たろうくん「へー、1つの薬でいろんな効果があるんだね!」

 

T先生「そうだね。その人たちを3つのグループに分けて、それぞれ違う糖尿病の薬を飲んでもらったんだ。GLP-1作動薬、DPP-4阻害薬、スルホニル尿素薬という3種類だよ。」

 

たろうくん「難しい名前だなぁ。でも結果はどうだったの?」

 

T先生「結果は面白かったよ。GLP-1作動薬を飲んだグループは、他の2つの薬を飲んだグループに比べて、認知症になるリスクが低かったんだ。具体的には、スルホニル尿素薬を飲んだグループと比べると31%、DPP-4阻害薬を飲んだグループと比べると23%も低かったんだ。」

 

たろうくん「えー!そんなに違うの?すごいね!」

 

T先生「そうなんだ。特に面白いのは、GLP-1作動薬がどうして効果があるのかってところなんだ。この薬は脳の中まで入っていけて、脳の細胞を守ったり、炎症を抑えたりする働きがあるんじゃないかって考えられているんだ。」

 

たろうくん「へー、薬が脳の中まで入れるんだ!」

 

T先生「そうなんだよ。でも、この研究にはいくつか注意点もあるんだ。例えば、全ての人が同じ条件だったわけじゃないから、他の要因が影響している可能性もあるんだ。それに、この研究はスウェーデンの65歳以上の人だけを対象にしているから、他の国や若い人にも同じ効果があるかどうかは、まだわからないんだ。」

 

たろうくん「なるほど。まだまだ研究が必要なんだね。」

 

T先生「その通り!これからもっと研究が進んで、本当にGLP-1作動薬が認知症の予防に役立つのかどうか、はっきりさせていく必要があるんだ。でも、今回の結果は、糖尿病の人の認知症予防に希望を与えてくれる、とってもワクワクする発見だと思うよ。」

 

たろうくん「糖尿病の薬が認知症も予防できるかもしれないなんて、すごいね!医学ってどんどん進歩してるんだなぁ。」

 

T先生「そうだね、たろうくん。医学の進歩は本当にすごいんだ。これからも新しい発見がどんどん出てくると思うよ。だから、みんなが健康でいられるように、こういう研究をこれからも頑張って続けていくんだ。」