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医療コラム

T先生!あくびを我慢すると涙が出るのはなぜ?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!あくびを我慢すると涙が出るのはなぜ?

📢 T先生!あくびを我慢すると涙が出るのはなぜ? 😪💧


たろうくん
「T先生!授業中にあくびを我慢したら、涙がじわっと出てきたよ。あくびが涙に変わったの?」

T先生
「その言い方、おもしろいね。ひと言でいうと、悲しくて出た涙ではなく、あくびに伴って出た涙なんだ。ただし、最初に大事なことを言うと、今回確認できた範囲では、『我慢すると涙が増える』と直接示した研究は見つからなかったんだよ。」

💧 分かっていること:あくびでは目の周りの筋肉が強く動き、流涙を伴うことがある
🤔 まだ分からないこと:筋肉による刺激と神経による刺激の、どちらが主役か
⚠️ 証明されていないこと:我慢すると、普通にあくびをするより涙が増えるか


👀 あくびは「口だけ」の動きじゃない

T先生
「あくびは、深く息を吸い、あごや喉を広げ、顔をしかめ、目を閉じるという一連の反射運動なんだ。」

たろうくん
「口を開けるだけじゃなくて、顔全体でやっているんだね。」

T先生
「その通り。ある研究では、200人分の研究データから、27人で確認できた31回のあくびを抜き出したところ、ピーク時に目の周りの筋肉(眼輪筋)の活動が明らかに増えていたよ。」

たろうくん
「目の周りにも、ちゃんと力が入っているんだね。」

T先生
「涙を作る涙腺は、顔の動きによる物理的な刺激を受ける可能性がある。それに加えて、涙腺は神経からの指令でも涙を分泌するんだ。医学レビューでは、あくびの涙は涙腺への圧力、神経刺激、またはその両方で起こる可能性がある、と整理されているよ。」


🤐 我慢すると、あくびは消えるの?

たろうくん
「じゃあ、口を閉じて我慢できたら、あくびも止まったことになるの?」

T先生
「実はね、ここがおもしろいところなんだ。健康な大人36人に、他人のあくび動画を見せて『あくびをしてよい』『我慢して』と指示した研究があるよ。」

🤐 36人の「あくび我慢」実験
🔹 大きく口を開けるあくび:平均 許可時5.23回/我慢時0.17回
🔹 押し殺したあくび:平均 許可時0.11回/我慢時3.86回
🔹 両方を足した総数:平均 許可時5.34回/我慢時4.03回で、統計学的な差はなかった
※「他人のあくびがうつる」場面の実験で、涙の量は測っていない。

たろうくん
「我慢すると、あくびが消えるんじゃなくて、押し殺したあくびとして表れやすくなったんだ!」

T先生
「その通り。研究から直接言えるのは、我慢すると大きなあくびが押し殺したあくびに変わりやすい、というところまでなんだ。反射の一部が残り、涙だけが目立つのではないかという説明は、目の筋肉の研究と涙腺の生理を組み合わせた推測なんだよ。」


🧪 では、答えは「筋肉」?「神経」?

たろうくん
「涙腺がスポンジみたいにギュッと押されて、涙が出るってこと?」

T先生
「そこまで単純ではないよ。涙腺は、ためていた涙を絞り出す袋というより、神経の刺激を受けて涙の成分を分泌する器官なんだ。顔の動きによる刺激も候補だけれど、神経の反射も関わる可能性がある。」

たろうくん
「筋肉だけが原因とは決めつけられないんだね。」

T先生
「その通り。今回確認した範囲では、普通のあくびと我慢したあくびの涙量を直接比べた研究は見つからなかった。分かっているのは、あくびには流涙を伴うことがあり、眼輪筋が活動し、涙腺の分泌は神経で調節されること。これらがどう組み合わさるか、我慢で涙が増えるかは、まだ分からないんだ。」

たろうくん
「なるほど!涙は、あくびを隠しきれなかった証拠みたいなものなんだね。」 😊

T先生
「うまい言い方だね。体の反射は、口だけ閉じても舞台裏で動いているんだ。」


📝 まとめ!

涙には、あくびに伴う反射が関わると考えられる
目の周りの筋肉や、涙腺につながる神経の反応が候補になっている。

我慢しても、あくびは形を変えて残った
36人の研究では、大きなあくびが減る一方、押し殺したあくびが増えた。

目の周りの筋肉は実際に強く動いていた
27人・31回のあくびを調べた研究で、あくび中の筋肉活動の増加が確認された。

直接の比較研究は確認できていない
我慢の有無で涙の量を比べたデータは見つからず、詳しい仕組みには分からない点が残る。


📚 参考文献

Dhar DK, Arora R. The Mystery behind “Yawning”: A Physiological Insight. Journal of Health and Allied Sciences NU. 2020;10:57–62. doi: 10.1055/s-0040-1714196

Corey TP, Shoup-Knox ML, Gordis EB, Gallup GG Jr. Changes in Physiology before, during, and after Yawning. Frontiers in Evolutionary Neuroscience. 2012;3:7. doi: 10.3389/fnevo.2011.00007

Brown BJ, Kim S, Saunders H, et al. A Neural Basis for Contagious Yawning. Current Biology. 2017;27:2713–2717.e2. doi: 10.1016/j.cub.2017.07.062

Dartt DA. Neural regulation of lacrimal gland secretory processes: relevance in dry eye diseases. Progress in Retinal and Eye Research. 2009;28:155–177. doi: 10.1016/j.preteyeres.2009.04.003