T先生!おばあちゃんが大動脈瘤になっちゃった!
(2020年改訂版大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドラインおよび国立循環器病研究センターの情報をもとに、一部AIを使って作成しました)
たろうくん:T先生、今度はおばあちゃんが胸部大動脈瘤っていうのになっちゃったって。それってなに?
T先生:そうか、心配だね。胸部大動脈瘤ってのは、人の体の中で一番太い血管、大動脈が部分的に大きくなる病気だよ。普通は20~30mmくらいの太さなんだけど、30~40mm以上に膨らんでしまうんだ。
たろうくん: なんでそんなことになっちゃうの?
T先生: いろいろな原因があるんだ。高血圧や動脈硬化、遺伝的な要因などが関係していることが多いよ。特に、血圧が高いと、血管に強い力がかかって、瘤ができやすくなるんだ。
たろうくん: それってどんな症状が出るの?
T先生: たくさんの人は、特に症状がないまま発見されることが多いんだ。でも、大きくなると痛みや圧迫感、違和感などの症状が出ることもあるよ。特に、瘤が破れると、とても危険だから、早めに治療が必要だよ。
たろうくん: じゃあ、どうやって治すの?
T先生: その大きさや場所によって、治療方法は変わるんだ。小さいものは、薬で血圧を下げたり、定期的に検査を受けるだけでいいこともある。でも、大きくなったり、破れるリスクが高い場合は、手術やステントグラフトという治療が必要になるよ。
たろうくん: 動脈瘤の手術って、どれくらい大きくなったら手術するの?
T先生: たとえば、紡錘状の瘤で最大径が55mm以上の場合や、半年で5mm以上大きくなる場合は、手術を考えることが多いよ。特に、瘤が破れるリスクが高い場合は、手術が必要になるんだ。
たろうくん: 手術って、どんな方法があるの?
T先生: いくつか方法があるんだ。一つは、直接瘤を取り除いて、人工の血管をつける方法。もう一つは、ステントグラフトという特殊な管を血管の中に入れて、血管を補強する方法だよ。
たろうくん:ステントグラフトってなに?
T先生:ステントグラフトとは、金属のバネと人工血管を組み合わせたもので、大動脈の中に入れて、瘤の部分を補強するんだ。これは体に優しい手術方法で、特に高齢の人にはオススメだよ。
たろうくん: それって、どっちがいいの?
T先生: それぞれの方法には、メリットとデメリットがあるんだ。ステントグラフト治療は、手術の傷が小さくて、回復も早いと言われているよ。胸部大動脈瘤に対するステントグラフト治療後の生存率は、外科手術治療と同程度で40~87%/5年程度と言われているよ。ただ、大動脈瘤の場所によっては、ステントグラフトができないこともあるんだよ。
たろうくん: 手術って怖いよね。。。ちなみに手術をしなかったらどうなるの?
T先生:未治療の胸部大動脈瘤の1年生存率は65%、3年、5年ではそれぞれ36%、20%と言われているよ。破裂しちゃうと、3~5割が死亡しちゃうんだ。治療をした場合の2年生存率は7割、5年生存率は6割と言われていて、やっぱりちゃんと治療をしないと危ない病気なんだよ。
たろうくん:治療しないと5年経った時に、5人に1人しか生きてないってことなの?!悲しいよ。。。しっかり治療をして、長生きしてもらいたい。
T先生: うん、治療が成功すれば、普通の生活ができるよ。でも、大切なのは、再び瘤ができないように、血圧をしっかり管理したり、禁煙することだよ。そして、定期的に医師のチェックを受けることが大切だよ。
たろうくん: なるほど。T先生、ありがとう!これからも、おばあちゃんには健康に気をつけて長生きしてもらいたい!
T先生: それが一番だね。健康第一、たろうくん!
☆参考☆
国立循環器病研究センター「胸部大動脈(大動脈瘤と大動脈解離)」