ヘッダー画像

医療コラム

T先生!お酒を飲まないのに「脂肪肝」って言われた。ほうっておいて大丈夫なの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!お酒を飲まないのに「脂肪肝」って言われた。ほうっておいて大丈夫なの?

📢 T先生!お酒を飲まないのに「脂肪肝」って言われた。ほうっておいて大丈夫なの? 🏥


たろうくん
「T先生!うちのお父さん、お酒ぜんぜん飲まないのに健康診断で“脂肪肝”って言われたんだって。お酒を飲まなくても脂肪肝になるの?ほうっておいて大丈夫なのかな?」

T先生
「とってもいい質問だね!実はね、お酒を飲まない人の脂肪肝が、今いちばん注目されているんだよ。2026年に専門の学会(日本消化器病学会・日本肝臓学会)が新しい診療ガイドラインを出して、脂肪肝は“肝臓だけの病気”じゃなくて“全身の病気”なんだ、って考え方に変わったんだ。」


🍔 お酒を飲まなくても脂肪肝になるの?

たろうくん
「えっ、脂肪肝ってお酒の飲みすぎでなるものじゃないの?」

T先生
「そう思うよね。でもね、脂肪肝の多くは食べすぎ・運動不足・肥満・糖尿病みたいな“代謝の乱れ”が原因なんだ。こういうタイプを、新しく MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患) って呼ぶようになったんだよ。」

たろうくん
「むずかしい名前だなぁ!どれくらいの人がなってるの?」

T先生
「実はとっても多くて、日本の大人のおよそ2〜3割が脂肪肝とも言われているんだ。MASLDというタイプにしぼると、だいたい4人に1人(約25%)くらい。しかもおどろくことに、太っていない人(非肥満)でも約13%、なかでもやせ型の人でも約6%にみつかる。日本人は太ってなくても内臓に脂肪がつきやすい体質だから、『やせてるから大丈夫』とは言えないんだよ。」


🩺 「お酒を飲まない」ってどこまで?

T先生
「目安としてはね、1日の純アルコールが男性で30g、女性で20gより少ない人の脂肪肝が MASLD なんだ。それに加えて、BMIが23以上・空腹時血糖が100以上・血圧が130以上・中性脂肪が150以上・HDL(善玉)が低い——この“代謝の乱れ”が1つでもあると当てはまるんだよ。」

たろうくん
「お父さん、健康診断でいくつか引っかかってたかも…!」


❤️ どうして「全身の病気」なの?

T先生
「ここが今回いちばん大事なところ!脂肪肝の人は、心臓や血管の病気になりやすいんだ。研究では、MASLDの人は心不全になるリスクが普通の人の約1.5倍。さらに大腸がんなど、肝臓以外のがんとも関係があるとわかってきたんだ。」

たろうくん
「肝臓の話なのに、心臓やがんまで関係するんだ…!」

T先生
「そうなんだ。だから昔は『ただの脂肪肝だから様子見でいいよ』と言われがちだったけど、今はそれを見直して、早めに対策しようという流れになったんだよ。放っておくと一部は肝炎(MASH)から肝硬変・肝がんに進むこともあるからね。」


🏃 じゃあ、どうすればいいの?

T先生
「むずかしい薬の前に、まずは生活習慣が主役だよ。うれしいことに、体重をたった5〜7%減らすだけで脂肪肝はよくなることが多いんだ。70kgの人なら3.5〜5kgでOK。無理な断食じゃなくて、腹八分目・甘い飲み物を減らす・歩く——この積み重ねが効くんだよ。」

たろうくん
「それなら、お父さんにもできそう!」

T先生
「血液検査の FIB-4インデックスっていう数字で肝臓の傷み具合の目安もわかるし、最近は肝生検(針を刺す検査)をしなくても調べられるようになってきた。健診で脂肪肝と言われたら、こわがらず一度かかりつけ医に相談するのがいちばんだよ。」


📝 まとめ!

お酒を飲まなくても脂肪肝になる——多くは食べすぎ・肥満・糖尿病など“代謝の乱れ”が原因(新しい呼び名=MASLD)
日本の大人のおよそ2〜3割が脂肪肝。MASLDというタイプでは約25%(およそ4人に1人)。太っていない人(非肥満)でも約13%、やせ型でも約6%にみられる
脂肪肝は“全身の病気”——心不全リスクが約1.5倍、大腸がんなどとも関連
「ただの脂肪肝だから様子見」は見直し。放置で一部は肝硬変・肝がんに進むことも
体重を5〜7%減らすだけで改善しやすい。健診で指摘されたら早めに相談を


たろうくん
「なるほど!脂肪肝って体からの早めのサインなんだね。お父さんに『お散歩いこう』って言ってみる!」 😊

T先生
「それは最高の処方箋だね!いつでも聞いてね。」