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医療コラム

T先生!腎臓が悪い高齢者はタンパク質を減らしたほうがいいの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!腎臓が悪い高齢者はタンパク質を減らしたほうがいいの?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Carballo-Casla A, Avesani CM, Beridze G, Ortolá R, García-Esquinas E, Lopez-Garcia E, Dai L, Dunk MM, Stenvinkel P, Lindholm B, Carrero JJ, Rodríguez-Artalejo F, Vetrano DL, Calderón-Larrañaga A. Protein Intake and Mortality in Older Adults With Chronic Kidney Disease. JAMA Netw Open. 2024 Aug 1;7(8):e2426577. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2024.26577. PMID: 39110456; PMCID: PMC11307132.

 

たろうくん「T先生、最近おじいちゃんが腎臓悪いようなんだけど、タンパク質の摂取について気をつけなきゃいけないって聞いたよ。でも、高齢者の場合はどうなの?」

 

T先生「そうだね、たろうくん。高齢者の腎臓病とタンパク質摂取の関係は複雑なんだ。最新の研究結果を見ると、面白いことが分かってきたよ。」

 

たろうくん「へえ、どんなこと?」

 

T先生「まず、60歳以上の高齢者約8500人を対象にした大規模な調査があったんだ。その結果、軽度から中等度の腎臓病がある高齢者でも、タンパク質をたくさん摂取している人のほうが、死亡リスクが低かったんだよ。」

 

たろうくん「えっ、本当に?でも腎臓病の人はタンパク質を控えめにした方がいいんじゃないの?」

 

T先生「そうだね、一般的にはそう言われているよね。でも、高齢者の場合は少し事情が違うみたいなんだ。高齢者はタンパク質が不足すると、筋肉が衰えたり、骨が弱くなったり、免疫力が落ちたりする危険性があるんだ。だから、タンパク質をしっかり摂ることで、そういったリスクを減らせる可能性があるんだよ。」

 

たろうくん「へえ〜、そうなんだ。じゃあ、おじいちゃんはタンパク質をたくさん食べた方がいいの?」

 

T先生「そうだね。でも、ここで大切なのは、『軽度から中等度の腎臓病』の場合ということ。重度の腎臓病の場合は、また話が違ってくるかもしれないんだ。」

 

たろうくん「ふ〜ん。じゃあ、どのくらいのタンパク質を摂ればいいの?」

 

T先生「いい質問だね。おじいちゃんのように腎臓の病気があっても、軽度や中等度の人は、1日あたり体重1キロにつき0.8グラムから1.2グラムくらいのたんぱく質を摂るといいっていう研究があるんだ。これは、おじいちゃんが60キロなら、1日48グラムから72グラムくらいになるね。」

 

たろうくん「それって多いの?少ないの?」

 

T先生「たとえば、卵1個に6グラムのたんぱく質が入っているから、卵8個分くらいだと思うとわかりやすいかな。決して少なすぎるわけではないんだよ。ただし、腎臓の状態がもっと悪い人は、たんぱく質をさらに減らすことが必要な場合もあるから、お医者さんの指示に従うことが大切なんだ。」

 

たろうくん「わかった!でも、タンパク質って肉とか魚だけじゃないよね?」

 

T先生「その通り!実は、植物性のタンパク質と動物性のタンパク質、どちらも同じくらい効果があったんだ。だから、肉や魚だけでなく、大豆製品や穀物からもタンパク質を摂るのがいいみたいだよ。」

 

たろうくん「へえ〜、バランスが大切なんだね。でも、おじいちゃんの場合はどうすればいいの?」

 

T先生「そうだね。おじいちゃんの場合、まず腎臓病の程度を確認することが大切だよ。そして、かかりつけの先生と相談しながら、適切なタンパク質の摂取量を決めていくのがいいと思うよ。この研究結果は参考になるけど、一人ひとりの状況に合わせて考える必要があるからね。」

 

たろうくん「なるほど!タンパク質のことがよくわかったよ。おじいちゃんにも教えてあげるね。ありがとう、T先生!」

 

T先生「どういたしまして、たろうくん。おじいちゃんの健康を気遣う優しい気持ち、とてもいいことだよ。これからも興味を持って、いろいろなことを学んでいってね。」