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医療コラム

T先生!慢性痛に対する新しい心理療法について教えて!|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!慢性痛に対する新しい心理療法について教えて!

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Yarns BC, Jackson NJ, Alas A, Melrose RJ, Lumley MA, Sultzer DL. Emotional Awareness and Expression Therapy vs Cognitive Behavioral Therapy for Chronic Pain in Older Veterans: A Randomized Clinical Trial. JAMA Netw Open. 2024 Jun 3;7(6):e2415842. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2024.15842. PMID: 38869899; PMCID: PMC11177167.

 

たろうくん「T先生、おばあちゃんがずっと体のあちこちが痛いって言ってるんだ。何か新しい治療法があるって聞いたけど、教えてよ!」

 

T先生「そうか、たろうくん。おばあちゃんが長く痛みに悩んでいるんだね。実は最近、慢性の痛みに効果的な新しい治療法が見つかったんだよ。」

 

たろうくん「へー、すごい!どんな治療法なの?」

 

T先生「その治療法は『感情認識・表現療法』って言うんだ。略して『EAET』って呼ぶよ。」

 

たろうくん「え、なんか難しそう…。どうやるの?」

 

T先生「簡単に言うと、ストレスや嫌な経験から生まれる感情に向き合って、それを表現して、最後には手放す方法なんだ。例えば、道路で他の車に割り込まれて腹が立った時のことを思い出して、その怒りの気持ちをちゃんと感じて、それを言葉や体で表現するんだ。」

 

たろうくん「へー、でもそれで痛みが治るの?」

 

T先生「うん、実はストレスや感情が脳の痛みの感じ方に大きく影響しているんだ。この治療法を使うと、痛みだけでなく、不安や落ち込み、生活の満足度も良くなるみたいなんだ。」

 

たろうくん「すごいね!でも、今までの治療法はダメなの?」

 

T先生「今までの標準的な治療法は『認知行動療法』って言って、略して『CBT』と呼ぶんだ。これも良い治療法だけど、最近の研究で、EAETの方がより効果的かもしれないってわかったんだ。」

 

たろうくん「へー、どのくらい効果があるの?」

 

T先生「研究では、60歳から95歳の126人のおじいちゃんおばあちゃんで試してみたんだ。EAETを受けた人の63%で痛みが30%以上減ったんだよ。CBTを受けた人では17%しかそこまで良くならなかったんだ。」

 

たろうくん「すごい差だね!」

 

T先生「そうだね。しかも、治療が終わってから6ヶ月後でも、EAETを受けた人の41%は痛みが減ったままだったんだ。CBTだと14%しかそうならなかったんだよ。」

 

たろうくん「じゃあ、おばあちゃんにもこの治療を受けさせたほうがいいの?」

 

T先生「そうだね、でも慢性の痛みがある人の多くは、こういう心理療法を受けようとは思わないんだ。薬や注射、手術なんかの体への治療しか考えないことが多いんだよ。」

 

たろうくん「そっか…でも効果があるなら試す価値はあるよね?」

 

T先生「その通りだよ、たろうくん。ただ、まだ研究段階の部分もあるんだ。例えば、この治療をオンラインでやっても同じ効果があるかとか、脳がどう変化するかとか、まだ調べることがたくさんあるんだよ。」

 

たろうくん「へー、医学ってどんどん進歩してるんだね。ありがとう、T先生!おばあちゃんにも教えてあげるよ!」

 

T先生「そうだね、たろうくん。医学は日々進歩しているんだ。おばあちゃんの痛みが少しでも良くなるといいね。」