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医療コラム

T先生!赤ちゃんが親の唾液に触れるとアレルギーが少なくなるの?|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

T先生!赤ちゃんが親の唾液に触れるとアレルギーが少なくなるの?

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Kubo Y, Kanazawa N, Fukuda H, Inaba Y, Mikita N, Jinnin M, Furukawa F, Kuraishi Y, Yoshihara S. Saliva contact during infancy and allergy development in school-age children. J Allergy Clin Immunol Glob. 2023 Apr 11;2(3):100108. doi: 10.1016/j.jacig.2023.100108. PMID: 37779525; PMCID: PMC10509937.

 

たろうくん「ねえT先生、赤ちゃんが親の唾液に触れるとアレルギーが減るって本当なの?」

 

T先生「そうだね、たろうくん。最近の研究によると、乳児期における親子の唾液接触がアレルギー発症リスクを減らすかもしれないんだよ。」

 

たろうくん「え、どうして唾液がアレルギーに関係あるの?」

 

T先生「うん、それはね、親の唾液にはたくさんの細菌が含まれていて、これが赤ちゃんの免疫系に良い影響を与える可能性があるんだ。たとえば、おしゃぶりをお母さんが口できれいにしたり、食器を共有したりすることで、細菌が赤ちゃんに移るんだね。」

 

たろうくん「細菌って悪いものじゃないの?」

 

T先生「いい質問だね。実は、全ての細菌が悪いわけではなくて、体にとって良い働きをする細菌もいるんだよ。これらは免疫系を強化し、アレルギーのリスクを減らすかもしれない。」

 

たろうくん「じゃあ、赤ちゃんがおしゃぶりを使うのはいいことなの?」

 

T先生「その通り。特に、乳児期の前半(生後0~6カ月)におしゃぶりを使うと、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎のリスクが減るかもしれない。そして、生後6~12カ月では、食器の共有がアトピー性皮膚炎のリスクを減らすことが示唆されているんだ。」

 

たろうくん「すごいね!でも、なんでアレルギーに良いの?」

 

T先生「それはね、唾液接触によって赤ちゃんの免疫系が母親の口腔内の細菌叢(さいきんそう)と触れ合うことで、免疫系が正しく機能するようになるからだと考えられているんだ。」

 

たろうくん「へー、それでアレルギーが減るのか!でもT先生、赤ちゃんと唾液が触れ合うことって、ちょっと気になるなあ。特に食器を共有するのって、虫歯になったりしないの?」

 

T先生「それも大事なポイントだね。2023年8月31日に日本口腔衛生学会から発表されたように、『乳幼児期に親と食器を共有することで虫歯を予防できる』ということに科学的根拠はないんだ。つまり、食器を共有しなくても虫歯になるリスクは変わらないってこと。」

 

たろうくん「じゃあ、食器を共有しても大丈夫なの?」

 

T先生「そうだね。乳児との唾液接触を極端に避ける必要はないってことだよ。親子の間で自然に唾液が触れ合うことは、アレルギー予防に良い影響をもたらすかもしれないし、虫歯リスクには関係ないとされているからね。」

 

たろうくん「へえ、そうなんだ。じゃあ、赤ちゃんともっと仲良くなっても大丈夫なんだね!」

 

T先生「ええ、その通り。親子のスキンシップは赤ちゃんの健康にも良い影響を与えるよ。ただし、口腔衛生には気を付けて、感染症には注意することが大切だよ。」

 

たろうくん「わかった!T先生、教えてくれてありがとう!」

 

T先生「いつでもどんな質問でもいいから、気軽に聞いてね。一緒に健康について学んでいこう!」