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医療コラム

アセトアミノフェンは子どもの神経発達症と関連しない|つじファミリークリニック|大野城市東大利にある内科・ペインクリニック

アセトアミノフェンは子どもの神経発達症と関連しない

(下記の論文を元に一部AIを用いて作成しました)

Ahlqvist VH, Sjöqvist H, Dalman C, Karlsson H, Stephansson O, Johansson S, Magnusson C, Gardner RM, Lee BK. Acetaminophen Use During Pregnancy and Children’s Risk of Autism, ADHD, and Intellectual Disability. JAMA. 2024 Apr 9;331(14):1205-1214. doi: 10.1001/jama.2024.3172. PMID: 38592388; PMCID: PMC11004836.

 

以前のコラム記事で、「アセトアミノフェンは児の発達に影響するかもしれない(記事はこちら)」と記載しましたが、新たな研究結果により、アセトアミノフェンによる影響は少ないようです。

 

スウェーデンの研究チームが、約248万人を対象とした大規模な前向き観察研究を行いました。

その結果、母親の妊娠中のアセトアミノフェン使用と、児の自閉症、ADHD、知的障害のリスクとの間に、直接的な因果関係は認められませんでした。

 

当初、アセトアミノフェン曝露群で神経発達障害のリスクが若干高いように見えましたが、同胞調整モデルで解析したところ、その差は消失しました。

これは、アセトアミノフェンではなく、遺伝的要因などの交絡因子が関与している可能性を示唆しています。

以上の結果から、妊娠中のアセトアミノフェン使用が児の発達に直接影響を与えるという証拠は得られなかったと言えます。

 

また新たな研究があれば、随時ご報告いたします。