T先生!年をとったらタンパク質は控えめがいいの?
📢 T先生!年をとったらタンパク質は控えめがいいの? 🍖
※本記事は、日本人の食事摂取基準(2025年版)、日本腎臓学会のCKD診療ガイド・診療ガイドライン、KDIGO 2024などを参考に、一部AIを用いて作成しました。
🤔 たんぱく質は「年をとったら控える」が正解?
たろうくん
「T先生!おばあちゃんがね、『年をとったら腎臓が心配だから、お肉や卵は控えめにしてる』って言ってたんだ。年をとったら、たんぱく質は少なめがいいの?」
T先生
「いい質問だね、たろうくん。でも、ここは少し分けて考える必要があるんだ。結論から言うとね、“年をとったから”っていう理由だけで、たんぱく質を控える必要はないんだよ。」
💪 高齢期は、むしろ「たんぱく質不足」に注意
たろうくん
「えっ、腎臓に悪いって聞くから、少ない方が安心なのかと思ってた!」
T先生
「そう思う人は多いよね。でも高齢になると、筋肉が減りやすくなるんだ。これをサルコペニアっていうよ。たんぱく質が不足すると、筋肉が減る → 歩く力が落ちる → 転びやすくなる → 食欲が落ちる → さらに体力が落ちる、っていう悪循環に入ってしまうことがあるんだ。」
たろうくん
「腎臓を心配して控えすぎたら、足腰が弱くなることもあるんだね。」
T先生
「その通り。だから高齢期では、腎臓を守ることと、筋肉を守ることの両方を見ながら考えることが大切なんだよ。」
📊 日本人の食事摂取基準ではどうなっている?
たろうくん
「日本の基準では、どれくらいが目安なの?」
T先生
「厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2025年版)』ではね、65歳以上のたんぱく質の推奨量は、男性で1日60g、女性で1日50gとされているんだ。それに、総エネルギーに占めるたんぱく質の目標量は、65歳以上だと15〜20%エネルギーなんだよ。」
たろうくん
「高齢者でも、ちゃんとたんぱく質をとる前提なんだね。」
T先生
「そうなんだ。ただし、この基準は健康な人を主な対象にした“目安”だよ。病気がある人、特に慢性腎臓病、つまりCKDがある人では、別に考える必要があるんだ。」
⚖️ 「たんぱく質は腎臓に悪い」は本当?
たろうくん
「でも、たんぱく質をたくさんとると腎臓に負担がかかるっていうのは本当なの?」
T先生
「これはね、半分本当、半分注意が必要っていう感じだね。健康な人や、腎臓病が進んでいない人が、普通の食事の範囲でたんぱく質をとることを、むやみに怖がる必要はないよ。一方で、慢性腎臓病、CKDがある人では、腎機能の段階によって、たんぱく質の量を調整することがあるんだ。」
🩺 CKDがある人はどう考える?
たろうくん
「CKDがある人は、やっぱり控えた方がいいの?」
T先生
「“全員が同じように控える”っていうより、CKDのステージ、尿たんぱく、体格、栄養状態、年齢、フレイルの有無を見て決めるんだ。日本腎臓学会のCKD診療ガイド2024ではね、CKD G1〜G2では過剰摂取に注意、G3aでは0.8〜1.0g/kg/日、G3b以降では0.6〜0.8g/kg/日で指導することが勧められているんだ。それに、G3b以降で制限をするときは、腎臓専門医や管理栄養士なんかを含む医療チームで管理するのが望ましいとされているよ。」
たろうくん
「G3aとかG3bって何?」
T先生
「腎臓の働きを示すeGFRっていう数値で分けるんだ。大まかには、G3aはeGFR 45〜59、G3bは30〜44、G4は15〜29、G5は15未満だよ。特にeGFRが30未満くらいになると、たんぱく質のとり方はかなり慎重に考える必要があるね。」
⚠️ ただし、高齢者では「制限しすぎ」にも注意
たろうくん
「じゃあ、CKDがあったら、たんぱく質は少ないほどいいの?」
T先生
「そこが大事なところなんだ。CKDではたんぱく質制限を考えることがあるけど、少なければ少ないほどいいわけじゃないんだよ。たんぱく質を制限するときは、十分なエネルギーをとることが必要なんだ。エネルギーが足りないまま、たんぱく質だけを減らすと、筋肉が落ちたり、栄養状態が悪くなったりすることがあるからね。日本腎臓学会の資料でも、サルコペニアやフレイルを合併したCKD患者では、たんぱく質制限を緩めることがあるとされているんだ。」
たろうくん
「腎臓を守ろうとして、体が弱ってしまうこともあるんだね。」
T先生
「そうなんだ。特に高齢者では、腎臓の数値だけじゃなく、体重、筋肉量、食事量、歩く力、転倒リスクまで見て考える必要があるんだよ。」
🍳 元気な高齢者なら、どれくらいが目安?
たろうくん
「じゃあ、腎臓の病気を指摘されていない元気な高齢者なら?」
T先生
「まずは、日本人の食事摂取基準を目安に考えるといいね。65歳以上だと、男性60g/日、女性50g/日が推奨量だよ。さらに、1日のエネルギーの15〜20%をたんぱく質からとることが目標量とされているんだ。」
たろうくん
「体重1kgあたりで考えると、どれくらい?」
T先生
「海外の老年栄養の考え方ではね、健康な高齢者で1.0〜1.2g/kg/日、病気がある高齢者では1.2〜1.5g/kg/日くらいが提案されることがあるんだ。ただし、これは日本のCKD患者さんにそのまま当てはめるものじゃないよ。腎臓病がある場合は、主治医や管理栄養士と相談して決める必要があるんだ。」
✅ たんぱく質を増やす前に確認したいこと
たろうくん
「じゃあ、おばあちゃんには『もっとお肉を食べて!』って言えばいい?」
T先生
「そこは少し注意だね。腎臓の数値を指摘されたことがある人は、自己判断で増やすのも減らすのもおすすめしないよ。確認したいのは、たとえば eGFRはどれくらいか / 尿たんぱくがあるか / 体重が減っていないか / 食事量が落ちていないか / 筋力や歩く力が落ちていないか / 糖尿病や高血圧があるか / 透析をしているか、といったことだよ。同じ“高齢者”でも、元気な人、フレイルがある人、CKDが進んでいる人では、必要なたんぱく質量が変わるんだ。」
📝 まとめ!
✅ 年齢だけでたんぱく質を控えない(高齢期は筋肉が減りやすく、不足がフレイル・サルコペニアにつながる)
✅ 食事摂取基準2025では65歳以上も十分なたんぱく質摂取が前提(推奨量 男性60g/女性50g、目標量15〜20%エネルギー)
✅ CKDがある人は腎機能の段階で調整(CKD診療ガイド2024:G3aで0.8〜1.0、G3b以降で0.6〜0.8g/kg/日)
✅ 高齢CKDでは“制限しすぎ”にも注意(フレイル・サルコペニアがあれば制限を緩めることも)
✅ 自己判断で増減しない(主治医や管理栄養士に相談して自分に合った量を決める)
たろうくん
「なるほど!“年だから控える”でも、“たくさん食べればいい”でもなくて、腎臓の状態と筋肉の状態で決めるんだね。」 😊
T先生
「その通り。食べることは、元気に暮らすための大事な土台だからね。特に高齢者では、腎臓を守ることと筋肉を守ること、その両方を大切にしていこうね。」
📚 参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
日本腎臓学会「CKD診療ガイド2024」
日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」
KDIGO 2024 Clinical Practice Guideline for the Evaluation and Management of Chronic Kidney Disease.
Bauer J, et al. Evidence-Based Recommendations for Optimal Dietary Protein Intake in Older People (PROT-AGE Study Group). J Am Med Dir Assoc. 2013;14(8):542-559.
